上海市副市長「証券業の開放に遅れ。持ち株比率上限の引き上げで外資参画を促す」=自由貿易試験区
上海市の屠光紹常務副市長は17日、同市がこのほど発表した「関于本市進一步促進資本市場健康発展的実施意見(当市がさらに1歩、資本市場の健全な発展の促進を実施するにあたっての意見。以下『実施意見』)」について説明。自由貿易試験区については、証券業界の開放度が他の分野に比べて低いとして、条件にあう外資が自由貿易区内で合弁の証券会社を設立する割合などを高めていく考えを示した。
「実施意見」には計33条があるが、うち10条が資本市場の環境整備にかんするものだ。中国では、優遇政策の適用で、周囲から企業や資本が「転がりこんでくる」ことを狙った特定地域を「政策の窪地」と呼ぶが、屠常務副市長は「資本市場の改革において、上海は『政策の窪地』というやり方に頼ることをしない」と説明。
特例としての優遇措置を設けていくのではなく、企業にとって環境が整備された「環境高地」を形成すると説明した。屠常務副市長によると、市として実施していくのは「地方政府の職能の転換」だ。李克強首相が打ち出している方針にもとづくもので、行政は許認可などの規制で経済をコントロールするのではなく、「経済活動の自由を最大限に保証した上で、ルールを順守していることを監督・監視する」との方針だ。
屠常務副市長は、上海市の方針について「企業にとって環境が整備された『環境高地』を形成する」と説明。資本市場の長期的かつ健全な発展を実現するためには「環境高地」となることが不可欠との考えを示した。
「実施意見」には、自由貿易試験区に直接言及する条文が4つある。屠常務副市長は、試験区のサービス業の振興については、(持ち株)比率の制限などを打破する方式を模索する必要があると説明。
金融サービス業では、「証券業における開放が最も遅れている」、「開放せねば、業界の発展を引き起こすことができない」と述べた。
そのため「実施意見」では、条件に適合する外資が自由貿易試験区内で合弁で証券会社やアセットマネジメント会社、先物取引会社を設立する際の、持ち株比率の上限を徐々に高めていき、自由貿易試験区が証券や先物取引分野での開放レベルを高めていくことにつなげたいと述べた。(編集担当:如月隼人)
上海市の屠光绍常務副市長は17日、同市がこのほど発表した「関于本市進一步促進資本市場健康発展的実施意見(当市がさらに1歩、資本市場の健全な発展の促進を実施するにあたっての意見。以下『実施意見』)」について説明。自由貿易試験区については、証券業界の開放度が他の分野に比べて低いとして、条件にあう外資が自由貿易区内で合弁の証券会社を設立する割合などを高めていく考えを示した。
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2014-09-19 17:30