ソーバルは好業績評価し急反発、キヤノンの国内生産回帰の報道も支援材料

  ソフト開発技術者派遣のソーバル <2186> (JQS)の株価が足元で急反発している。今期(14年2月期)好業績を評価する動きだろう。主力顧客であるキヤノン <7751> が国内生産に回帰との報道も支援材料だろう。昨年7月高値に向けた動きが本格化しそうだ。   ソフト開発技術者分野の特定派遣事業と業務請負事業を展開している。前期の顧客別構成比はキヤノングループ向けが約7割を占め、ソニー <6758> グループ向け、富士通 <6702> グループ向け、NTT <9432> グループ向けと続いている。優良な大口顧客を抱えていることが特徴だ。   12年9月にオムロン <6645> 向けを主力とするモバイルコンピューティングテクノロジーズ(現MCTEC)を子会社化するなど、M&Aも活用して顧客の多様化や業容拡大を進めている。第2四半期累計(3月~8月)の取引社数は48社となり、08年の17社から大幅に増加した。景気回復を背景として製造業では技術者不足が深刻化しているため、技術者派遣需要は好調に推移するだろう。   12月27日に発表した第3四半期累計(3月~11月)の連結業績は前年同期比0.6%増収、同6.3%営業増益、同5.5%経常増益、同9.8%最終増益と順調だった。企業収益の改善に伴って新製品の研究開発関連の引き合いが増加し、優秀な技術者に対するニーズが高まっているようだ。   通期の見通しは前回予想を据え置いて、売上高が前期比4.1%増の67億円、営業利益が同7.2%増の4億90百万円、経常利益が同5.6%増の4億90百万円、純利益が同7.3%増の2億65百万円としている。主要顧客向け派遣需要が好調に推移し、新規受注やMCTECの通期連結も寄与する。通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が73.4%、営業利益が87.3%、経常利益が88.2%、純利益が93.2%と高水準であり、通期増額の可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、徐々に水準を切り下げて12月25日に直近安値となる760円まで調整したが、足元で急反発の展開となった。証券優遇税制廃止に伴う需給不安が後退し、第3四半期累計の好業績で通期増額に対する期待感が高まったようだ。1月8日には前日比28円(3.45%)高の840円まで上伸した。キヤノンが国内生産に回帰との報道も支援材料だろう。   1月8日の終値840円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円96銭で算出)は13~14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS507円23銭で算出)は1.7倍近辺である。日足チャートで見ると戻りを押さえていた75日移動平均線を一気に突破した。また週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインとなり、26週移動平均線を突破する動きを強めている。強基調に回帰して昨年7月の高値1015円に向けた動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ソフト開発技術者派遣のソーバル<2186>(JQS)の株価が足元で急反発している。今期(14年2月期)好業績を評価する動きだろう。
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2014-01-09 13:30