対外開放の金取引ボード稼働・・・人民元建て、国際的価格形成への影響力狙う=上海・自由貿易試験区
上海黄金交易所(金取引所)の国際ボードが18日、稼働した。同ボードは人民元建て取引を行うが、国外投資家の売買も受け入れる。金の国際価格形成において、中国の影響力を高めていく狙いがあるという。
中国は2013年、インドを抜いて世界最大の金消費国になった。しかし、中国の金市場かこれまで閉鎖的で、金供給企業が、金を使用する企業、商業銀行、投資家など市場参加者はいずれも、中国人(個人、法人)のみだった。
そのため中国の国内市場と国外市場は連動性に乏しく、中国国内における金価格は、ロンドンやニューヨーク市場による「影の価格支配」を受ける状態だった。香港、東京、シンガポールの市場がアジアにおけう金取引で主導的な立場を獲得しようと積極的に動いていたが、中国は取り残されていた。
上海金取引所の決済口座は、自由貿易口座の扱いとなり、海外の投資者にも利便性が高く、当局側にとっては不正の監視を有効に行うことができるという。現在までに銀行8行が金取引の国際ボード側の具体的な要求を満たすシステムを完成させたという。
上海金取引所の許羅徳理事党は、同取引所ではすべての取引を人民元建てで行っていると説明。国際ボードを推進していけば、参加者と取引量の拡大にともない、同ボードにおける人民元建ての金価格が次第に国際的な性格を持つ価格になっていくとの考えを示した。
また、国際ボードの活動は、国際的な投資家とオフショア人民元を引きつけ、中国内外(オフショア・オンショア)の人民元資金の融合をもたらし、資金の流通効率を高め、改めて金取引市場の拡大をもたらすと言う。
上海金取引所の国際ボードは会員制でHSBC、スタンダード・チャーター度など世界的に大きな影響力を持つ銀行や、スイスのメタローのような金取り扱い企業、さらに貴金属投資企業など40社が会員になったという。(編集担当:如月隼人)
上海黄金交易所(金取引所)の国際ボードが18日、稼働した。同ボードは人民元建て取引を行うが、国外投資家の売買も受け入れる。金の国際価格形成において、中国の影響力を高めていく狙いがあるという。
china,economic
2014-09-22 17:45