メディアフラッグ売り一巡して反発局面、中期成長力を見直し

  店舗覆面調査のメディアフラッグ <6067> (東マ)の株価は、8月11日発表の今期(14年12月期)利益見通し減額修正で急落し、5月安値547円を一気に割り込んだが、その後は概ね500円近辺で推移し、9月22日には518円まで戻す場面があった。売りが一巡した形であり、中期成長力を見直して反発局面だろう。   店舗・店頭に特化して、流通・飲食チェーンや消費財・食品メーカーなどのフィールドマーケティングを支援する企業だ。   リアルショップサポート(店舗巡回)で消費財・食品メーカーなどの店頭販売を支援する営業支援事業、リアルショップリサーチ(覆面調査)で流通・飲食チェーンなどの店舗活性化を支援する流通支援事業を主力として、店舗・店頭状況をデータベース化する独自ソフトウェアのASP事業、コンビニエンスストアなどを運営するストア事業、子会社化した十勝たちばなの和菓子製造販売事業などを展開している。   これまでに巡回調査を行った企業は約500社、のべ60万店舗以上の実績を誇り、覆面調査などに携わるメディアクルーの登録数は14年6月時点で全国19万人を突破している。   4年以内に売上高100億円という目標達成に向けて、M&Aも活用しながら小売・飲食店舗の受託運営事業、流通・小売企業に特化した再生事業、ASEANを中心とした海外事業の拡大戦略も積極推進している。   13年8月関西で推奨販売事業を展開するキャビックを子会社化、13年9月スポーツ関連のフィールドマーケティング強化に向けて子会社K9を設立、13年10月和菓子製造販売の十勝とその子会社たちばなを子会社化(14年6月十勝がたちばなを吸収合併して十勝たちばな)、13年11月事業再生コンサルティングの子会社O&Hを設立した。   14年6月には推奨販売事業の取引先であるジェイフロンティアの第三者割当増資を引き受け(出資比率1.9%)、14年7月には小型デジタルサイネージ市場のNO.1企業であるシアーズを子会社化した。   海外は、インドネシアおよびインドで大手流通チェーンからコンビニエンスストアの店舗改善コンサルティング案件などを受注し、中国ではメディアフラッグ上海が営業活動を強化している。   今期(14年12月期)の連結業績見通し(8月11日に売上高を増額、利益を減額)は売上高が前期比92.1%増の66億円、営業利益が同1.1%増の2億50百万円、経常利益が同10.7%減の2億20百万円、純利益が同18.4%減の1億10百万円で、配当予想は前回予想(2月14日公表)の「未定」を据え置いている。   フットサルコート運営事業立ち上げ費用が先行するK9、事業再生途上で新規ブランド立ち上げに伴う出店費用が先行する十勝たちばなの収益が想定を下回るが、売上面では営業支援事業と流通支援事業の新規受注などで稼働店舗数が順調に増加し、13年8月に子会社化したキャビックの通期連結、14年7月に子会社化したシアーズの新規連結も寄与する。   第2四半期累計(1月~6月)は前年同期比2.1倍増収、同8.5%営業減益、同26.5%経常減益、同81.3%最終減益となり、修正後の通期見通しに対する進捗率は売上高が46.0%、営業利益が27.2%、経常利益が25.0%、純利益が5.5%と低調だったが、消費マインド喚起に向けて流通・飲食チェーンや消費財・食品メーカーのマーケティング活動が高水準であり、通期ベースでは挽回が期待される。   14年8月度覆面調査・店舗巡回実績は、リアルショップリサーチ(覆面調査)が前年同月比36.4%増の8910件、リアルショップサポート(ラウンド、推奨販売等)が同38.6%増の1万7877件、合計は同37.8%増の2万6787件だった。覆面調査の上位は飲食店舗、リサイクルショップチェーン、駐車場関連だった。リアルショップサポートではキャンペーンなどの短期間店舗巡回だけでなく、定期的な店舗巡回案件も順調に増加している。   主要株主である博報堂DYホールディングス <2433> など大手広告代理店経由の新規受注増加も追い風であり、中期的には子会社化したキャビックや十勝たちばなの収益改善、海外事業の収益化も寄与して収益拡大基調だろう。   株価の動きを見ると、8月11日発表の今期利益見通し減額修正で580円~600円近辺のモミ合いから、8月12日の480円、8月14日の473円まで急落して5月安値547円を一気に割り込んだ。ただし、その後は概ね500円近辺で推移し、9月22日には518円まで戻す場面があった。売りが一巡して中期成長力を見直す動きのようだ。   9月22日の終値515円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS24円03銭で算出)は21~22倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS206円97銭で算出)は2.5倍近辺である。週足チャートで見ると大陰線を引いて調整局面だが、徐々に下値を切り上げている。また日足チャートで見ると25日移動平均線を回復した。売りが一巡して反発局面だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
店舗覆面調査のメディアフラッグ<6067>(東マ)の株価は、8月11日発表の今期(14年12月期)利益見通し減額修正で急落し、5月安値547円を一気に割り込んだが・・・。
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2014-09-24 09:15