アドアーズはボックス上放れの動き、カジノ関連を材料視して動意の可能性

  アミューズメント事業や不動産事業を展開するアドアーズ <4712> (JQS)の株価は、安値圏135円~155円近辺でボックス展開だったが、9月16日発表の韓国JBAへの出資を好感して9月17日に165円まで急伸する場面があり、9月22日には終値で158円まで上伸してボックス上放れの動きを強めている。9月29日召集の臨時国会ではカジノ法案も注目されているため、カジノ関連を材料視して動意の可能性があるだろう。   13年2月に、親会社Jトラスト <8508> グループで戸建て住宅分譲や商業建築など展開するキーノート、アミューズメント施設向け景品製作・販売など展開するブレイクを子会社化し、Jトラストグループ内で建築・不動産事業とアミューズメント事業の中核を担う位置付けとなった。アミューズメント事業ではメダルゲームジャンルを注力分野として収益改善を目指し、不動産事業では新設の不動産アセット部門を強化している。   9月16日には、韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA、韓国KOSDAQ市場上場)が実施する第三者割当増資を引き受けると発表した。出資比率9.49%で第2位株主となる。韓国・済州新羅ホテルでカジノ事業を行うマジェスターを含むJBAグループと協力関係を構築し、アミューズメント事業におけるシナジー創出や事業拡大を目指す方針だ。   今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(5月13日公表)を据え置いて売上高が前期比4.3%増の240億円、営業利益が同31.7%減の9億円、経常利益が同35.8%減の7億50百万円、純利益が同47.0%減の5億円、配当予想が前期と同額の年間2円(期末一括)としている。   アミューズメント事業でスマートフォン等の無料ソーシャルゲームの影響、不動産事業の一戸建て分譲部門で消費増税の影響を考慮し、前期の利益を大幅に押し上げた不動産アセット部門では収益平準化を見込んでいる。   第1四半期(4月~6月)は一戸建て分譲部門で一部物件の完工引き渡しが第1四半期にずれ込んだため前年同期比4.8%増収、同27.4%営業増益、同26.2%経常増益、同10.0%最終減益となり、通期見通しに対する進捗率は売上高が23.7%、営業利益が40.0%、経常利益が44.1%、純利益が50.0%で利益進捗率は高水準である。   アミューズメント施設の既存店売上高(前年比、速報値)を見ると、14年8月度は92.7%だった。消費増税などが影響してやや低調だった。ただし不動産事業の好調が牽引して収益改善基調だろう。   株価の動きを見ると、安値圏135円~155円近辺でボックス展開だったが、9月16日に発表した韓国JBAへの出資を好感して9月17日に165円まで急伸する場面があった。その後一旦は反落したが、9月22日には終値で158円まで上伸してボックス上放れの動きを強めている。今期の減益見通しは織り込み済みであり、カジノ関連が材料視されたようだ。   9月22日の終値158円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS3円59銭で算出)は44倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は1.3%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS78円77銭)は2.0倍近辺である。   日足チャートで見ると、一旦割り込んだ25日移動平均線を回復して上伸した。また週足チャートで見ると、13週移動平均線に続いて26週移動平均線も突破し、ボックス展開から上放れの動きを強めている。9月29日召集の臨時国会ではカジノ法案も注目されているため、カジノ関連を材料視して動意の可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
アミューズメント事業や不動産事業を展開するアドアーズ<4712>(JQS)の株価は、安値圏135円~155円近辺でボックス展開だったが・・・。
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2014-09-24 09:15