パイプドビッツは6月戻り高値に接近、ボックス上放れて1月年初来高値目指す
情報資産プラットフォーム事業のパイプドビッツ <3831> の株価は、7月~8月の直近安値圏1400円近辺で調整が一巡して水準切り上げの動きを強めている。9月19日には1776円まで上伸して6月27日の戻り高値1800円に接近した。第2四半期累計(3月~8月)業績発表が接近して今期(15年2月期)業績上振れ期待が高まっている可能性もあり、ボックス展開から上放れて1月の年初来高値1906円を目指す展開だろう。
国内最大規模の情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業(データ管理などクラウドサービス提供)、広告事業(アフィリエイトASP一括管理サービス「スパイラルアフィリエイト」など)、ソリューション事業(ネット広告制作、アパレル・ファッションに特化したECサイト構築・運営受託、子会社ペーパーレススタジオジャパンのBIMコンサルティング事業など)を展開している。
主力の情報資産プラットフォーム事業では政治・選挙関連、アパレル・ファッション関連、会計関連、クラウド型グループウェア関連、薬剤・医療材料関連、美容関連、地域密着型SNS関連、建築情報関連、人事考課・採用関連、自治体広報関連などに事業領域を広げている。
14年3月には情報資産プラットフォームの機能強化・拡充に向けてASP/SaaS型コールセンタープラットフォームサービス「BizBase」を提供するアズベイスを子会社化し、14年6月には本社内に「オムニチャネル実践研究所」を設立した。
14年8月にはアパレル特化型ECプラットフォーム「スパイラルEC」新バージョンの提供を開始した。セキュリティ強化を目的として機能改善し、不正アクセスのリスクを軽減したセキュアな運用が可能になるとしている。
また9月17日には、8月25日付で日本経済団体連合会(経団連)に加盟し、情報通信委員会や電子行政推進委員会など15の政策委員会への参加が承認されたと発表している。
今期(15年2月期)の連結業績見通しは前回予想(3月31日公表)を据え置いて、売上高が前期比27.1%増の32億円、営業利益が同23.9%増の7億円、経常利益が同23.7%増の7億円、純利益が同22.6%増の4億20百万円、配当予想が同3円増配の年間16円(第2四半期末7円、期末9円)としている。
主力の情報資産プラットフォーム事業で「スパイラル」新バージョンの投入も寄与して有効アカウント数が順調に増加し、全体収益を牽引する。広告事業では「スパイラルアフィリエイト」を中心に販売活動を強化し、ソリューション事業ではビッグデータ関連の大型案件獲得を目指すとしている。
第1四半期(3月~5月)は前年同期比18.6%増収、同27.1%営業増益、同25.7%経常増益、同18.3%最終増益と好調に推移し、第2四半期累計(3月~8月)見通しに対する進捗率も売上高が49.6%、営業利益が51.1%、経常利益が51.3%、純利益が48.8%と順調な水準だった。下期の構成比が高い期初計画だが、通期上振れ余地があるだろう。
14年3月発表の「中期経営計画2017」では、15年2月期から17年2月期を「次世代ITベンダーへと革新する3ヵ年」と位置付けて、目標数値に17年2月期売上高92億円、営業利益28億円を掲げている。情報資産プラットフォーム事業が牽引して中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動き(14年5月20日付で東証マザーズから東証1部に市場変更)を見ると、7月~8月の直近安値圏1400円近辺で調整が一巡して水準切り上げの動きを強めている。9月19日には1776円まで上伸して6月27日の戻り高値1800円に接近した。第2四半期累計(3月~8月)業績発表が接近して今期業績上振れ期待が高まっている可能性もあるだろう。
9月22日の終値1760円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS53円86銭で算出)は32~33倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は0.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS271円44銭で算出)は6.5倍近辺である。
日足チャートで見ると、戻りを押さえていた25日移動平均線を突破して上伸し、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロスが接近している。また週足チャートで見ると、26週移動平均線が下値を支えて水準を切り上げた。ボックス展開から上放れて1月の年初来高値1906円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
情報資産プラットフォーム事業のパイプドビッツ<3831>(東1)の株価は、7月~8月の直近安値圏1400円近辺で調整が一巡して水準切り上げの動きを強めている。
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2014-09-24 09:15