トレジャー・ファクトリー今期業績増額期待で上値追いの可能性、自律調整局面は押し目買い好機
リサイクルショップ運営のトレジャー・ファクトリー <3093> (東マ)の株価は、9月上旬に動意付いて7月高値を突破し、9月16日と17日の高値2000円まで上伸した。足元は利益確定売り優勢の形だが、中期成長力を評価する流れに変化はなく自律調整の範囲だろう。なお10月10日に第2四半期累計(3月~8月)業績発表を予定している。今期(15年2月期)業績増額期待で上値追いの可能性があり、足元の自律調整局面は押し目買いの好機だろう。
首都圏を中心に総合リユースショップ(総合業態)や服飾専門リユースショップ(服飾業態)などを直営とFCで展開している。前期(14年2月期)末の店舗数は、直営総合業態47店舗、直営服飾業態21店舗、新業態の古着アウトレット1店舗、FC総合業態4店舗の合計73店舗である。
関西圏への新規出店を加速させ、13年5月総合業態の関西1号店・神戸新長田店、13年10月服飾業態の関西1号店・尼崎店、14年3月関西3号店で大阪府初出店となる総合業態・岸和田店、14年7月関西4号店となる総合業態・八尾店をオープンした。
またネット通販強化に向けて13年4月楽天市場へ出店した。新規事業では10年10月からブランドバッグ&ファッションのオンラインレンタルサービス「Cariru」を運営し、14年7月にはマタニティドレスのレンタルサービスも開始した。新業態のスポーツ・アウトドア用品専門リユースショップ「トレファクスポーツ」は、1号店となる青葉台店(神奈川県横浜市)を9月6日にオープンした。
今期(15年2月期)の業績(非連結)見通しは、前回予想(4月11日公表)を据え置いて売上高が前期比10.8%増の101億11百万円、営業利益が同4.3%増の7億40百万円、経常利益が同3.1%増の7億53百万円、純利益が同4.5%増の4億36百万円としている。
テレビCM効果による知名度上昇、新規出店、一般買取強化、ネット経由の買取・販売強化、13年6月の物流センター拡張移転による店舗への在庫供給力向上などで増収増益見通しだ。なお配当予想(7月11日発表の株式2分割に伴って修正)は年間11円(期末一括)としている。14年9月1日付の株式2分割を考慮すると実質的に前期と同額である。
7月11日に第2四半期累計(3月~8月)見通しを増額修正したが、通期見通しは消費増税の影響や新規出店費用などを考慮して据え置いた。ただし第1四半期(3月~5月)が前年同期比17.0%増収、51.5%営業増益、51.4%経常増益、50.6%最終増益となり、通期見通しに対する進捗率は売上高が25.5%、営業利益が47.4%、経常利益が47.4%、純利益が46.6%に達している。月次売上は好調であり、通期業績見通しも増額が濃厚だろう。
月次売上(直営店の店舗売上、前年比速報値)を見ると、14年8月は全店が121.9%、既存店が113.2%だった。衣料・服飾雑貨、そして販売単価の高い生活家電・家具が引き続き好調に推移した。既存店は6ヶ月連続の前年比プラスであり、8月は今期最も高い伸び率だった。3月~8月累計は全店116.2%、既存店107.9%となり、消費増税の影響は見られない。なお8月は新規出店がなく、14年8月末時点の店舗数は76店舗である。
リユース市場は拡大基調であり、中期成長に向けて直営店舗網の拡大や業態の多様化を加速させる方針だ。首都圏や関西圏を中心に年間10店舗程度の新規出店で100店舗体制構築を当面の目標としている。既存店の収益力強化策や新業態・新規事業の積極展開も寄与して中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動き(14年9月1日付で株式2分割)を見ると、急伸した7月18日1840円から利益確定売りで一旦反落し、1500円~1600円近辺でモミ合う展開だったが、9月上旬に動意付いて7月高値を突破し、9月16日と17日の高値2000円まで上伸した。足元は利益確定売り優勢の形だが、中期成長力を評価する流れに変化はなく自律調整の範囲だろう。
9月24日の終値1795円を指標面(株式2分割後)で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS78円52銭で算出)は22~23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間11円で算出)は0.6%近辺、前期実績PBR(前期実績に株式2分割を考慮したBPS438円36銭で算出)は4.1倍近辺である。
日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドを継続している。今期業績増額期待で上値追いの可能性があり、足元の自律調整局面は押し目買いの好機だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
リサイクルショップ運営のトレジャー・ファクトリー<3093>(東マ)の株価は、9月上旬に動意付いて7月高値を突破し、9月16日と17日の高値2000円まで上伸した。
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2014-09-25 09:30