ファナックは「iPhone」新モデルの不具合も追い風に押し目狙う
■スマホのアルミケース需要など予想を上回り業績予想を大幅拡大
今朝早朝にかけての米国株式市場では米アップル株が前日比3.88ドル(3.8%)安の97.87ドルで通常取引を終え、一部報道では急落という表現も使われた。新発売の「iPhone6/6プラス」の基本ソフト(OS)「iOS8」アップデート版をダウンロードした後に通話できなくなった事例や、ジーンズの腰ポケットに入れた際に本体のアルミケースが曲がるといった不具合が伝えられたことが影響したようだ。
これに対し、アップル社は米国時間25日に対応策を発表し、ロイター通信によれば、今後数日で「iOS 8.0.2」をリリースすることやそれまでの間はアップデート前のバージョンを再インストールするよう要請したという。新モデルは発売後3日間での販売台数が従来の新機種の「初速」を上回り過去最高の出足となり、近い将来には中国での発売も控える。不具合修正後に引き続き注目したいところだ。
日本市場の「アップル関連株」は、村田製作所 <6981> やアルプス電気 <6770> などが昨日、軒並み年初来の高値に進んだ。今朝はNYダウの急反落264ドル安もあり反落の始まりとなったものの、これらの中で注目されているのが機械・ロボットのファナック <6954> だ。
ファナックは昨日の大引け後、「一部IT産業の短期的な需要増が下期も見込まれる」として業績予想を大きく増額修正し、3月通期の連結営業利益の見通しは従来予想を31.2%(638億円)引き上げて過去最高になる2680億円の見込み(前期比では63.3%増)と発表した。会社側は明言しなかったものの、「iPhone」のアルミケースなどを製造する精密工作機械ロボマシンの需要がアップル社以外からも増加している模様だ。アップル社の仕様でアルミケースが曲がるのなら、新たに作り直す需要が発生する可能性も出てくる。
今朝のファナックの株価は2万500円(995円高)で始まり、日経平均がNYダウ急落を受けて一時250円安となった中で高値を更新。目先的には上昇ピッチが急になってきたため深追いを避け、9月中間決算が発表される10月下旬を念頭に押し目を仕込む投資が考えられる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
今朝早朝にかけての米国株式市場では米アップル株が前日比3.88ドル(3.8%)安の97.87ドルで通常取引を終え、一部報道では急落という表現も使われた。
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2014-09-26 10:00