官民一体で観光を盛り上げる「ジャパン・トラベル・ウィーク」が開幕

インバウンド(訪日外国人旅行)、アウトバウンド(海外旅行)、そして、国内旅行というすべての旅行形態の振興を目的とした世界でも例のない観光イベント期間「ジャパン・トラベル・ウィーク」がスタートした。
その一環として、2014年9月25日には、「ジャパン・トラベル・ウィーク」共同記者会見と、日本のおもてなし「和の世界」を体験できる交流会「JAPAN NIGHT」が東京・上野の東京国立博物館で開催された。共同記者会見で国土交通省観光庁の長官、久保成人氏は、「観光立国の実現に向け、日本と世界の相互交流は不可欠」とイベントの意義を強調し、「ジャパン・トラベル・ウィークで世界各国から集まった観光関連産業が一段と交流を深めて連携をしていってほしい」と挨拶した。
「ジャパン・トラベル・ウィーク」は、観光庁と日本政府観光局が主催する「VISIT JAPAN トラベルマート 2014」「VISIT JAPAN MICE マート 2014」と、公益社団法人日本観光振興協会、一般社団法人日本旅行業協会が主催する「ツーリズムEXPOジャパン」の3つの観光イベントが一堂に会して開催される。今年から3つのイベントを統合し、「観光立国をめざす日本の象徴的なイベント」(久保観光庁長官)として世界最大級の旅の祭典をめざす。
日本政府観光局理事長の松山良一氏は、「ジャパン・トラベル・ウィークは観光に携わるオールジャパンが連携するイベントとして新たにスタートした。昨年はこのオールジャパンの連携によって訪日外国人1000万人を達成することができた。今回のイベントを機に、一段と連携を深め、日本での旅行を盛り上げていきたい」と語った。
「ツーリズムEXPOジャパン2014」は、日本観光振興協会が主催する国内観光博覧会「旅フェア日本」と、日本旅行業協会(JATA)が主催する国際観光博覧会「JATA旅博」を今年から統合して開催するもの。9月25日から9月28日まで東京ビッグサイトで開催される。日本全国47都道府県、世界151カ国・地域から1129企業・団体が出展し、期間中に15万人の来場を見込んでいる。沖縄の美ら海水族館の実物水槽や北陸新幹線のグランクラスのシートを体験できるブースが出展。また、世界中の料理や著名シェフがプロデュースしたお弁当を味わえるグルメゾーンや世界各国の民族文化を楽しめるステージパフォーマンスなど見どころが満載。
日本観光振興協会会長の山口範雄氏は、「ジャパン・トラベル・ウィークとしてVISIT JAPANの商談会と、ツーリズムEXPOジャパンの展示会が一つの場所で揃って開催される。ドイツの国際観光フェア(ITBベルリン)など世界的な観光イベントに負けない世界最大級のトラベル・ツーリズム・トレードフェアをめざしたい。特に世界的な旅行需要ではアジア地域は10%成長と世界をリードしている。その成長を、日本の“地方創生”にもつなげることができる」と観光産業の発展を祈念した。
また、日本旅行業協会会長の田川博己氏は、「観光はインバウンドやアウトバウンドなど一方通行では語ることができない、相互に交流することが重要。さらに、今回は国内旅行も加わった三位一体の旅のイベントが開催されることになった。ジャパン・トラベル・ウィークのような試みは世界でも例がなく、これから日本がリードして世界に新しい旅の情報を発信していきたい。今回の開催を2015年にもつなげ、産業界の連携を図り、より大きなイベントにしていきたい」と、イベント開催の意義を強調していた。
そして、来賓として参加した国連世界観光機関(UNWTO)事務局長のタレブ・リファイ氏は、今回の取り組みについて「官民パートナーシップの素晴らしいカタチ」と称えた。「官民が一丸となって、お互いの長所を伸ばすような連携が図られている。ちょうど9月27日は国連世界観光機関が定めた“世界観光の日”。ジャパン・トラベル・ウィークで世界が日本にやってきて、世界が日本について知る日になるだろう」と、観光によって人々の交流が進むことが平和につながると、観光への意識を高めていくことの重要性を語っていた。
写真は、「ジャパン・トラベル・ウィーク」共同記者会見の様子。左からUNWTOのタレブ・リファイ事務局長、JNTO理事長の松山良一氏、観光庁長官の久保成人氏、日本観光振興協会会長の山口範雄氏、日本旅行業協会会長の田川博己氏。撮影:サーチナニュース。(編集担当:風間浩)
インバウンド(訪日外国人旅行)、アウトバウンド(海外旅行)、そして、国内旅行というすべての旅行形態の振興を目的とした世界でも例のない観光イベント期間「ジャパン・トラベル・ウィーク」がスタートした。
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2014-09-26 18:15