今週の為替相場見通し(2014年9月29日-)=為替王

 米ドル円は先週金曜日の夜に一時的に1ドル=109円50銭を上回るなど、じりじりと上昇して年初来高値を更新しました。ここからもう、9月の大幅上昇に呼応する第二弾の上昇局面が始まると仮定するならば、一気に最終的なターゲットゾーンに入り、具体的には113円あたりを目指すことになります。これは最も楽観的なシナリオになりますが、そう考えるのはちょっと虫が良すぎるかもしれません。なぜならば、相場のモメンタム(勢い・潮流)は、年初来高値を更新した先週末も、鈍化傾向(世界的に株価や為替がピークをつけた9月19日以降の鈍化傾向)が続いていることが確認できます。そのため上記の超楽観シナリオも一応頭に入れながら、メインシナリオとしては現行水準近辺での保ち合いや、もう少ししっかりした調整(下落)を挟んでから、次の上昇局面に移行する流れを想定したいです。最終的なターゲットは従来どおり、110円を大きく上回って111円~115円を目指す大相場に発展するとの見方を維持します。  米ドル円と対照的に、他の通貨の対円相場は一様に、上値が重たかったり、下落に転じています。先週木曜日に今年最大の下落幅を記録したのがNZドル円。先週の大幅下落により、当面の下落ターゲット(86円割れ)にはすでに到達しましたので、目先は一旦下げ止まったり反発したりする展開を想定しています。豪ドルについても「豪ドル円は95円台に突入する」「AUD/USDは0.87台への下落余地がある」との予想を掲げてきまして、短期的にはそれぞれ下落ターゲットに到達した状態との見方になります。  EUR/USDは先週も下落して1.26台まで下がってきました。長期的には大きな下落トレンドの最中で、将来的にはもっと下落することも考えられますが、目先は今週木曜日のイベント(欧州中央銀行の金融政策委員会)に左右されます。日米と同じような大規模な量的緩和に踏み切るという見方も浮上しており、その通りなら、さらなるユーロ安もあり得ますが、現状維持ならば、逆に、期待が剥落する形でユーロが反発することが考えられます。今日、明日発表されるユーロ圏の経済指標(物価指数や失業率)も判断材料になりますのでチェックしたいです。  世界の株価については、先週金曜日はNYダウなど米国株が大幅に反発しました。それでも短期的なトレンドは下向き、下落リスクを抱えている状態との見方を維持します。(執筆者:為替王)
米ドル円は先週金曜日の夜に一時的に1ドル=109円50銭を上回るなど、じりじりと上昇して年初来高値を更新しました。ここからもう、9月の大幅上昇に呼応する第二弾の上昇局面が始まると仮定するならば、一気に最終的なターゲットゾーンに入り、具体的には113円あたりを目指すことになります。
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2014-09-29 09:15