BS11は小幅続落も下値には3Q好決算を見直す割安修正買いが根強い

  日本BS放送(BS11) <9414> (東2)は、6円安の893円と続落して始まっている。今年9月3日につけた株式分割権利落ち後安値854円から927円まで底上げし目先の利益を確定する売り物が続いている。ただ下値には、今年7月11日発表の2014年8月期第3四半期(3Q)の好決算を見直し、目下集計中の8月通期業績の上ぶれ着地を期待して割安株買いが根強く交錯している。 ■3Q業績が高利益進捗し8月通期業績の上ぶれ観測も強まる   同社は、「心に響くBS11」を経営理念に『ゆっくり』見られる上質な教養・娯楽番組と『じっくり』掘り下げる報道・情報番組を提供、中心視聴者は、男性では50代以上が約36%、女性が約41%とシニア層が中心となっている。収益の柱は、この中心視聴者層をターゲットとする競馬、アニメ、韓国ドラマ、通信販売の4本となっており、BSデジタル放送の視聴可能世帯数が、2011年7月の地上テレビ放送の完全デジタル化で69.5%に高まり、衛星メディアの広告費も、年率11%と地上テレビの成長率を上回って伸びる事業環境下、変動費が地上テレビを下回るコスト構造の優位性や自社制作番組編成の精度アップ、認知度向上のため効率的な広告宣伝活動などが相乗して好業績が続いている。   3Q業績は、売り上げ57億6100万円、経常利益13億900万円、純利益9億9300万円で着地し、四半期決算が初作成となるため前年同期との比較はないが、今年3月の新規株式公開(IPO)時に予想した8月通期業績に対する利益進捗率は、87~82%と目安の75%を上回った。目下集計中で来月10月に発表予定の2014年8月通期業績は、IPO時の予想に変更はなく売り上げ78億円(前期比11.2%増)、経常利益15億円(同10.9%増)、純利益12億円(同9.3%減)と見込んでいるが、このため上ぶれ着地期待を高めている。東洋経済会社四季報最新号では、経常利益を16億5000万円、純利益を13億円と観測しており、この業績期待を側面支援している。   なお同社はIPO以来、株主還元策にも積極的に取り組み、上場記念配当5円の増配、7月31日を基準日とした株式分割(1対2)、株主優待制度の創設などを相次いで打ち出している。 ■分割権利落ち後高値からの値幅・日柄調整は十分でPERも11倍と割安   株価は、公開価格1820円に対して1940円で初値をつけ、この後相次いだ上場記念増配、株式分割(1対2)の株主還元策を歓迎して上場来高値2234円をつけ、2163円で株式分割の権利を落とした。分割権利落ち後は、配当権利も落として落ち後安値854円まで調整、底固めを続けている。分割権利落ち後高値1124円から24%の調整、2カ月の下値模索と値幅・日柄調整は十分で、PERも11倍台と割安である。分割権利落ち後高値を目指し一段の底上げが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
日本BS放送(BS11)<9414>(東2)は、6円安の893円と続落して始まっている。今年9月3日につけた株式分割権利落ち後安値854円から927円まで底上げし目先の利益を確定する売り物が続いている。
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2014-09-29 10:15