中国GDPが米国を抜く? 「西側諸国の統計に意味はない」と有識者=中国メディア

 スウェーデンの日刊紙Sydsvenskanが27日、「購買力平価ベースの中国の国内総生産(GDP)が29日に米国を抜き、世界一になる」と報じたことについて、中国メディアの環球網は29日、「Sydsvenskanの報道は誇張があり、実質的な意味のない報道だ」と切り捨てた。  報道によれば、Sydsvenskanは現地時間27日、購買力平価に基づいた世界銀行によるデータを引用し、中国のGDPが29日に米国を抜き、世界一になると報じた。さらに「1872年に世界最大の経済大国になった米国は約140年を経て、その地位を中国に譲り渡すことになる」などと伝えたという。  さらにSydsvenskanは、スウェーデンの大手金融機関の関係者の話として、「世界最大の経済大国になることは中国にとって“悲喜こもごも”だ」とし、世界各国から尊重を得て、政治的権力を得られることは喜ばしいものの、さらなる負担と責任を負わされることは憂いに違いないと論じた。  一方で環球網は「購買力平価による計算は為替の変動による影響を除外できるという点で相対的に公平だ」とする一方、中国国家発展改革委員会対外経済研究所の張建平主任の発言を引用し、「中国の人口は米国の4倍以上であり、経済規模が大きいのは当然」と指摘。一方で、今なお開発途上国であり、発展モデルの転換を進めている中国と米国とでは大きな差があるとし、「外国メディアの報道で喜んでいてはならない」と主張した。  また、中国人民大学対外戦略研究センターの〓東昇副主任の話として、「人民元が高く評価されすぎているという議論があるとおり、中国のGDPを購買力平価で計算すれば、数字は実際より膨張する」と反論。さらにGDPからは経済活動の量を測ることができるものの、中国で生み出された富の多くは米国に流れているのが現実と主張、「西側諸国の統計には現実的な意味はない」と論じた。(〓は羽の下に「隹」)(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
スウェーデンの日刊紙Sydsvenskanが27日、「購買力平価ベースの中国の国内総生産(GDP)が29日に米国を抜き、世界一になる」と報じたことについて、中国メディアの環球網は29日、「Sydsvenskanの報道は誇張があり、実質的な意味のない報道だ」と切り捨てた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-09-29 15:15