マルマエは8月高値から一旦反落したが過熱感解消して再動意のタイミング
精密部品加工のマルマエ <6264> (東マ)の株価は、急伸した8月26日高値1468円から反落し、9月24日の908円まで調整した。ただし9月29日には997円まで戻して調整一巡感を強めている。収益改善を評価する流れに変化はなく、過熱感が解消して再動意のタイミングだろう。なお10月14日に前期(14年8月期)の決算発表を予定している。今期(15年8月期)の一段の収益改善に対する期待感が高まる可能性もあるだろう。
半導体やFPD(フラットパネルディスプレー)などの製造装置に使用される真空部品や電極などの精密加工事業を展開し、新規分野として光学装置分野の精密加工も強化している。8月9日には半導体分野の拡大戦略の一環としてマシニングセンタの取得を決定したと発表している。
前期(14年8月期)の業績(非連結)見通しについては8月8日に増額修正を発表し、売上高が前々期比36.0%増の15億80百万円、営業利益が同2.1倍の2億60百万円、経常利益が同95.3%増の2億50百万円、純利益が同3.7倍の3億円としている。
各分野で受注が好調に推移し、増収効果や生産性向上効果に加えて、将来の損失可能性を見積もっていた受注損失引当金の計上額が見込みより減少することや、固定資産(電子ビーム溶接機)譲渡益37百万円の計上も寄与して大幅増収増益見通しだ。収益改善基調に変化はないだろう。
14年8月度の月次受注残高(速報値)は、FPD分野が56百万円、半導体分野が94百万円、その他分野が13百万円、合計が1億63百万円で、前月比7.0%減少、前年同月比60.9%増加となった。FPD分野の受注が伸び悩み、その他分野の出荷検収が進んだため前月比では減少だが、半導体分野の受注が回復傾向を強めて前年同月比では大幅増加となった。
今後の見通しとしては、FPD分野は当面低調だが、半導体分野の受注・売上増加傾向が継続する見通しとしている。今期(15年8月期)も一段の収益改善が期待されるだろう。
株価の動き(14年3月1日付けで株式100分割)を見ると、前期業績見通しの増額修正を好感して急伸した8月26日の高値1468円から一旦反落し、9月24日には908円まで調整する場面があった。ただし9月29日には997円まで戻して調整一巡感を強めている。収益改善基調を評価する流れに変化はないだろう。
9月29日の終値997円を指標面で見ると、前期推定PER(修正後の会社予想EPS171円96銭で算出)は5~6倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を割り込んだが、週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から反発の動きを強めている。サポートラインを確認した形であり、過熱感が解消して再動意のタイミングのようだ。
収益改善基調を評価する流れに変化はなく上値を試す展開だろう。また10月14日予定の決算発表が接近し、今期(15年8月期)の一段の収益改善に対する期待感が高まる可能性もあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
精密部品加工のマルマエ<6264>(東マ)の株価は、急伸した8月26日高値1468円から反落し、9月24日の908円まで調整した。
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2014-09-30 09:00