インフォメーションクリエーティブは配当落ちで急反落したが下値は限定的

  ソフトウェア開発やシステム運用のインフォメーションクリエーティブ <4769> (JQS)の株価は、8月の直近安値714円から切り返しの展開となり、9月25日に835円まで上伸して年初来高値を更新した。9月26日には配当落ちも影響して764円まで急反落する場面があったが、終値では780円台に戻している。下値は限定的であり、来期(15年9月期)業績に対する期待感で9月高値を試す展開だろう。   ソフトウェア開発事業、システム運用事業、その他事業(パッケージ開発・販売)を展開し、顧客に常駐する型で情報サービス分野における総合的なソリューションサービスを提供している。顧客別に見ると、日立システムズや日立ソリューションズなど、日立製作所 <6501> グループ向けが全体の約6割を占めて収益源となっていることも特徴だ。   13年11月発表の新中期経営計画(14年9月期~16年9月期)では、基本戦略としてソフトウェア開発・システム運用などのITソリューション事業の安定成長、自社パッケージ開発・販売のITサービス事業の成長加速、強固な人材・組織基盤の構築を推進している。経営目標値は16年9月期売上高80億円(ITソリューション事業76億円、ITサービス事業4億円)、売上高経常利益率8.0%として、長期ビジョンでは100億円企業、東証2部上場を目指している。   14年6月には美容室・サロン向けのスマホアプリ制作サービス「LAPPLI(ラプリ)」をリリースした。美容室・サロンの集客を効率的・効果的に行うための「あなたのお店だけのスマートフォンアプリが作成できるサービス」としている。   今期(14年9月期)の業績(非連結)見通しは前回予想(13年11月8日公表)を据え置いて売上高が前期比7.0%増の66億74百万円、営業利益が同18.2%増の3億82百万円、経常利益が同13.1%増の4億09百万円、純利益が同11.7%増の2億43百万円、配当予想が前期と同額の年間24円(期末一括)としている。   Web系システム開発やシステム運用管理が高水準に推移し、技術者の稼働率上昇効果も寄与して増収増益見込みだ。事業部門別売上高の計画はITソリューションのソフトウェア開発が同10.2%増の26億56百万円、システム運用が同4.8%増の35億43百万円、ハード設計等が同6.3%減の3億11百万円、ITサービスのパッケージ開発・販売が同46.4%増の1億64百万円としている。   第3四半期累計(10月~6月)は前年同期比5.1%営業減益、同5.4%経常減益、同46.4%最終減益だった。ソフトウェア開発における一部で作業超過が発生し、純利益は投資不動産の減損処理も影響した。ただし企業収益改善に伴うIT投資の増加も追い風となって同2.3%増収だった。通期ベースでは増収増益が期待される。   来期(15年9月期)についても、企業のIT投資は引き続き高水準に推移することが予想され、今期の一部作業超過や投資不動産減損処理の影響も一巡して好業績が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、8月12日の直近安値714円から切り返しの展開となった。9月25日には835円を付けて6月高値827円を突破し、年初来高値を更新した。9月26日には配当落ちも影響して764円まで急反落する場面があったが、終値では780円台に戻している。下値は限定的のようだ。   9月29日の終値786円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS63円50銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間24円で算出)は3.1%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS830円74銭で算出)は0.9倍近辺である。日足チャートで見ると9月26日の急落で25日移動平均線を割り込んだが、週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下ヒゲを付けた。サポートラインを確認した形であり、来期業績に対する期待感で9月高値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ソフトウェア開発やシステム運用のインフォメーションクリエーティブ<4769>(JQS)の株価は、8月の直近安値714円から切り返しの展開となり、9月25日に835円まで上伸して年初来高値を更新した。
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2014-09-30 09:15