「デング熱」に異なる感染ルート、関連銘柄は引き続き注目余地
■ウイルスに4つの異なる型があり重ねて感染すると重症化も
「デング熱」について厚生労働省は29日、静岡県の20歳代男性からこれまでと異なる遺伝子配列のウイルスが初めて確認されたと発表した。感染ルートが、これまで報告されてきた代々木公園(東京都渋谷区)周辺とは異なる経路と見られる。「異なる型に続けて感染すると、重症化する頻度が高まることが報告されている」(医学生物学研究所 <4557> (JQS)の発表文より)とされ、関連株には引き続き注目する余地がある。
「デング熱のウイルスには4つの異なる型(DENV-1~4)があり(中略)、異なる型に続けて感染すると、重症化する頻度が高まることが報告されています」とは、医学生物学研究所 <4557> (JQS)の9月5日付発表リリース「完全ヒト型・抗デングウイルス抗体の治療薬開発について」にあった一文だ。
デング熱の症状は通常、発熱程度で済み、健康な人は安静にしていれば回復するとされているものの、感染ルートが異なり、遺伝子配列も異なる場合は、この限りではないようだ。
大手の武田薬品 <4502> は2013年にワクチンの基盤技術を持つ米インビラージェンを買収し、4つの型すべてのウイルスに効果を持つワクチンの開発を進めていると9月13日付の日本経済新聞で伝えられた。現在、臨床試験(治験)を行っており、17年から18年をめどに実用化を目指すという。
ウイルスを媒介する「ヒトスジシマ蚊」などの殺虫剤としては、8月以降アース製薬 <4985> 、フマキラー <4998> (東2)などが動意を強める場面があった。
「ヒトスジシマ蚊」などは日本の冬を越せないとされるため、これらの銘柄は、今朝は目立つ動きを見せていない。ただ、大都市のビル地下街などでは蚊が真冬まで活動することがあるとされるため、これらの銘柄が注目される余地は念頭に置く価値がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
「デング熱」について厚生労働省は29日、静岡県の20歳代男性からこれまでと異なる遺伝子配列のウイルスが初めて確認されたと発表した。
economic
2014-09-30 10:30