JFEシステムズは高値圏で堅調推移、7月高値突破すれば上げ足加速の可能性

  システム開発のJFEシステムズ <4832> (東2)の株価は、7月の年初来高値1030円から利益確定売りで一旦反落したが、950円~1000円近辺の高値圏で堅調に推移している。今期(15年3月期)増益・増配見通しや指標面の割安感を評価して上値を試す展開だろう。7月高値1030円を突破すれば中段保ち合い上放れの形となって上げ足を速めそうだ。なお10月28日に第2四半期累計(4月~9月)の業績発表を予定している。   川崎製鉄(現JFEスチール)のシステム部門を分離した情報サービス企業である。鉄鋼向け情報システム開発・構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向けSI(システム・インテグレーション)事業や、自社開発のプロダクト・ソリューション事業も展開している。戦略的アライアンス戦略では、13年5月に大阪ガス <9532> 子会社オージス総研と協業、ビジネスブレイン太田昭和 <9658> と資本・業務提携した。   中期成長戦略として、鉄鋼事業でのJFEスチールと連携した製鉄所システム統合・共通化推進、JFEスチールの海外展開へのIT支援、製造流通ソリューション拡充とERPソリューションの複合提案、自社プロダクト・ソリューション事業の強化(帳簿データ保存ソリューション、電子帳票システム「FiBridgeⅡ」のタブレット対応、MQネットによる原料規格書サービスなど)を掲げている。   今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(4月24日公表)を据え置いて売上高が前期比2.5%増の360億円、営業利益が同37.8%増の15億20百万円、経常利益が同35.6%増の15億20百万円、純利益が同53.8%増の8億60百万円、配当予想が同6円増配の年間28円(期末一括)としている。   分野別売上高の計画を見ると、鉄鋼向けはJFEスチールのシステム更新投資再開などで同8.7%増の184億円、外販製造流通向けは金融関連や自動車関連が一段と拡大して同8.7%増の132億円、子会社KITシステムズはウインドウズ7対応特需が一巡して同8.7%減の44億円としている。   第1四半期(4月~6月)は83百万円の営業赤字だったが、鉄鋼向けおよび製造流通向けが好調に推移して前年同期比6.5%増収となり、前年同期の2億89百万円の営業赤字に比べて営業損益が大幅に改善した。   もともと第2四半期(7月~9月)と第4四半期(1月~3月)の構成比が高い収益構造のため、第1四半期の営業赤字はネガティブ要因とは言えないだろう。営業損益は改善基調であり、鉄鋼向けの大型案件、外販製造流通向けの拡大、事業基盤強化への取り組み効果などが寄与して、通期ベースで好業績が期待される。   株価の動き(13年10月1日付で株式100分割)を見ると、7月30日の年初来高値1030円から利益確定売りで一旦反落したが、大きく下押す動きは見られず概ね950円~1000円近辺の高値圏で堅調に推移している。今期好業績見通しを評価する動きだろう。   9月30日の終値996円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円51銭で算出)は9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間28円で算出)は2.8%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1226円53銭で算出)は0.8倍近辺である。   週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって下値切り上げの展開だ。強基調を確認した形であり、今期増益・増配見通しや指標面の割安感を評価して上値を試す展開だろう。7月高値1030円を突破すれば中段保ち合い上放れの形となって上げ足を速めそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発のJFEシステムズ<4832>(東2)の株価は、7月の年初来高値1030円から利益確定売りで一旦反落したが、950円~1000円近辺の高値圏で堅調に推移している。
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2014-10-01 09:15