ジョルダンは9月高値から反落したが、売り一巡し切返しのタイミング
経路検索ソフトのジョルダン <3710> (JQS)の株価は、5月の高値707円を突破して上げ足を速めた。9月11日の前期(14年9月期)配当予想増額修正も好感して9月12日には884円まで急伸し、13年4月の高値880円を突破した。その後は利益確定売りや配当落ちなどで反落し、10月1日に693円まで調整する場面があった。ただし終値では700円台を維持している。目先的な売りが一巡して切り返しのタイミングだろう。
乗換案内事業(無料版「乗換案内」、有料サービス「乗換案内NEXT」「乗換案内Plus」、総合旅行サービス「乗換案内トラベル」、および広告、グルメ・運行情報サービスなど)を主力として、マルチメディア事業(電子出版・紙媒体出版、ニュース、教育、その他コンテンツ)や、その他事業(受託ソフトウェア開発、その他新サービス)も展開している。有料サービス「乗換案内NEXT」「乗換案内Plus」の14年3月末有料会員数は約52万人に達している。
「移動に関するNO.1情報プロバイダー」を目指し、新サービス開発や機能充実に向けてM&Aやアライアンス戦略も積極活用している。12年9月にグルメぴあネットワークを子会社化(13年4月吸収合併)し、12年11月にはネット旅行販売・情報提供のイーツアーを子会社化した。一方ではマルチメディア事業で不採算事業からの撤退を進めるとともに、新たな採算事業を模索している。
前期(14年9月期)の連結業績見通しは、前回予想(5月14日に利益を増額修正)を据え置いて売上高が前々期比0.9%増の43億50百万円、営業利益が同18.0%増の5億60百万円、経常利益が同23.8%増の5億50百万円、純利益が同28.9%増の3億40百万円としている。
乗換案内事業では法人・自治体向け大型案件の受注・納品が順調に推移し、ネット旅行販売・情報提供のイーツアーの通期連結も寄与する。なお「乗換案内」の各種インターネットサービスの検索回数は14年4月に月間約2億10百万回となり、サービスの日常的利用者(無料サービス利用含む)は第3四半期(4月~6月)に概ね1000万人程度となっている。
マルチメディア事業は、エキスプレス・コンテンツバンク(EXCB)が連結子会社から持分法適用会社になったことで大幅減収となるが、同時に営業費用も減少するため営業赤字幅が縮小する。
第3四半期累計(10月~6月)は、EXCBの連結除外などで前年同期比3.6%減収だったが、営業費用の削減効果などで同31.1%営業増益、同37.9%経常増益、同23.8%最終増益となった。そして通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が72.0%、営業利益が80.5%、経常利益が84.9%、純利益が80.9%と高水準である。通期利益は再増額の可能性が高いだろう。20年東京夏季五輪開催も追い風となり、収益拡大基調が期待される。
なお9月11日に配当方針の変更と前期配当予想の増額修正を発表した。配当方針は従来の連結配当性向10%目標から、今回の連結配当性向20%目標に引き上げた。そして前期配当予想については、前回予想から5円増額して年間13円(期末一括)に修正した。前々期との比較では5円増配となる。
株価の動きを見ると、14年5月高値707円を突破して上げ足を速めた。さらに9月11日の前期配当予想増額修正も好感して9月12日には884円まで急伸し、13年4月高値880円を突破した。その後は利益確定売りや配当落ちなどで反落し、10月1日には693円まで調整する場面があった。ただし終値では700円台を維持している。
10月1日の終値705円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS65円14銭で算出)は10~11倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間13円で算出)は1.9%近辺、前々期実績PBR(前々期実績の連結BPS692円22銭で算出)は1.0倍近辺である。週足チャートで見ると9月の高値で長い上ヒゲを付けて反落したが、サポートラインの13週移動平均線に接近した。目先的な売りが一巡して切り返しのタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
経路検索ソフトのジョルダン<3710>(JQS)の株価は、5月の高値707円を突破して上げ足を速めた。9月11日の前期(14年9月期)配当予想増額修正も好感して9月12日には884円まで急伸し、13年4月の高値880円を突破した。
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2014-10-02 09:15