シニア層の66%が「財産は子に残すのでなく、今を楽しむために使う」=あおぞら銀行が「シニアのリアル調査」

 あおぞら銀行は1日、60代を中心とする55-74歳の男女2072人を対象に行った「お金の使い方や資産について」のアンケート調査を発表した。「へそくり」の額は夫が68万円、妻が139万円で妻の多さが目立つこと、「子どもには財産を残さず、今を楽しむために使う」と回答した人が66%に達するなど「今どきシニアは、自分の人生を謳歌(おうか)したいと考えている」ことが分かった。  調査対象は男性が1002人、女性が1070人。年齢別では55-59歳が486人、60-69歳が1132人、70-74歳が454人。平均金融資産額は50代後半の回答者が1411万円、60代が2254万円、70代前半1が903万円で、全国平均よりもやや高い。  「子どもにできるだけ財産を残したいと思いますか」との問いに対しては、「そう思う」、「ややそう思う」と回答した人は計34.5%、「そう思わない」、「あまりそう思わない」は合計で65.6%で、「否定派」が「肯定派」の2倍近くになった。  「お金は今を楽しむために使うべきですか」と尋ねたところ「そう思う」は8.2%、「ややそう思う」は56.9%だった。「そう思わない」は4.5%、「あまりそうおもわない」は30.4%だった。  「お金は今のために使う」との考えを完全に肯定した「そう思う」が1けた台だったことは、今後に対する備えという考えを反映した結果と思われるが、それにしても「肯定派」が65.1%で、「否定派」の34.9%の2倍近くになった。  「もしも1億円あったら、どのように使いたいですか」との質問については、「自分や家族のために使う」が85.2%、「貯蓄や老後の備えにする」は14.8%だった。やはり、「お金は今を楽しむためにある」との考えが極めて強い。  具体的な使い道を尋ねたところ、男性では「アトリエ兼用のギャラリーを建設(70代)」、「ヨットを購入し南太平洋クルージング(60代)」、「プロ用のデジタル一眼を購入し世界一周(60代)」、「東南アジアで、学校を作る(60代)」、「スーパーカーを購入(50代)」などだった。  女性では「贅沢なパティオ(中庭)がある家を建てる(60代)」、「宇宙旅行(70代)」、「海外含め好きなミュージシャンのコンサートを全部見る(60代)」、「映画の出演の権利を獲得(60代)」、「ロングステイで英会話のために留学(60代)」などだった。男女ともに、個性と夢にあふれる回答が目立った。  本アンケートでは、シニア世代の多くが「自分は若々しい心を持っている」と感じていることも分かった。回答者の6割以上が、「自分の心の年齢は実年齢よりも若い」と回答した。  「へそくり」について尋ねたところ、「ある」と回答したのは夫では46%、妻は50%だった。「ある」と回答した人の平均では「夫」が68万円、「妻」が139万円だった。「今を楽しみたい。自分はまだ若い心を持っている」と感じているのは男女でそれほど違いはないが、「いざというときに実行しやすい条件を作っておく」という現実感覚では、女性が男性を上回っているようだ。  あおぞら銀行によると、同行は日本の60代を中心とするチャレンジ精神旺盛でアクティブな世代を「Brilliant60s=輝ける60代」と名づけ、「Brilliant60s=輝ける60代」がポジティブな人生をおくるサポートをするために、シニア層の顧客に対する資産運用コンサルティングに注力しているという。(編集担当:中山基夫)
あおぞら銀行は1日、60代を中心とする55-74歳の男女2072人を対象に行った「お金の使い方や資産について」のアンケート調査を発表した。
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2014-10-02 09:15