NSユナイテッド内航海運は調整一巡して強基調に転換の可能性
NSユナイテッド内航海運(新和内航海運が14年10月1日付で商号変更) <9180> (JQS)の株価は、7月~8月の480円近辺から9月上旬~中旬の440円近辺まで一旦反落したが、足元では切り返しの動きを強めている。10月2日には全般地合い悪化の状況でも前日比8円高の492円まで上伸して7月の戻り高値490円を上抜けた。調整が一巡して強基調に転換した可能性があり、指標面の割安感も支援材料として出直り展開だろう。
NSユナイテッド海運 <9110> の子会社である。グループ一員として一体感を醸成し、営業力の一層の強化を図るため、14年10月1日付で商号を新和内航海運からNSユナイテッド内航海運に変更した。鉄鋼向けの原料炭・石灰石・鋼材、電力向けの石炭、建設向けのセメントなどを輸送する内航海運事業を主力として、港湾運送事業やLPGタンクローリー等輸送事業なども展開している。
今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(4月30日公表)を据え置いて、売上高が前期比3.6%増の217億92百万円だが、営業利益は同25.9%減の13億86百万円、経常利益は同26.3%減の13億30百万円、純利益は同30.8%減の8億02百万円としている。配当予想は年間10円(期末一括)としている。
震災復興関連のセメント専用船、石炭火力発電向け石炭灰運搬船の稼働が高水準であり、石灰石専用船や鋼材・鉄鋼原料などの輸送も堅調に推移する。利益面では燃料価格の上昇や修繕費の増加などが影響するようだが、会社見通しには保守的な印象が強い。
第1四半期(4月~6月)は船舶のドック入りが集中して修繕費が増加したため前年同期比69.0%営業減益、同71.1%経常減益、同83.2%最終減益だったが、売上面では電力関連やセメント関連の輸送量が高水準に推移して同11.5%増収となった。そして売上高の通期見通しに対する進捗率は25.2%と順調な水準である。増収効果、運航効率向上効果、諸経費圧縮効果などでコストアップ要因吸収も可能だろう。
株価の動きを見ると、7月~8月の戻り高値圏480円近辺から9月上旬~中旬の440円近辺まで一旦反落したが、足元では切り返しの動きを強めている。10月2日には全般地合い悪化の状況でも前日比8円高の492円まで上伸して7月の戻り高値490円を上抜けた。調整が一巡したようだ。
10月2日の終値492円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS74円44銭で算出)は6~7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS663円52銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を一気に突破した。調整が一巡して強基調に転換した可能性があり、指標面の割安感も支援材料として出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
NSユナイテッド内航海運(新和内航海運が14年10月1日付で商号変更)<9180>(JQS)の株価は、7月~8月の480円近辺から9月上旬~中旬の440円近辺まで一旦反落したが、足元では切り返しの動きを強めている。
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2014-10-03 09:00