ガス気球で「成層圏観光」 中国で実現は秒読み段階か=中国メディア

中国の宇宙飛行士訓練施設の1つである北京航天城でこのほど、成層圏における観光プロジェクト「太空辺縁観光項目」の実現性について討論する検討会が行われた。中国メディアの京華時報は29日、「中国で民間による成層圏観光がまもなく実現する」と伝えた。
記事は、「太空辺縁観光項目」の計画について、「ヘリウムを使用したガス気球で地上4万メートル以上の成層圏まで浮上するもの」と紹介、約5時間の飛行時間中に観光客は宇宙の美しい姿のほか日の出や日の入りを見ることができるほか、短時間ながら無重力体験も可能だと伝えた。
さらに、安全面においては「複数の安全保護措置が講じられる計画」と紹介、研究開発が終了後は複数回にわたってテストが行われるとしたほか、専用の防護服や緊急時のパラシュートも用意されると伝えた。さらに、観光客は成層圏に向かう前に専門の訓練を受け、合格した人にのみ資格を与える計画だ紹介した。
続けて記事は、プロジェクトの責任者の話として、2015年7月にテスト飛行を行い、その後に実用化に向けた具体的なスケジュールを定めると伝え、「将来的には、成層圏を観光したい人は中国で訓練さえ受ければ誰でも宇宙に行くことができる」と伝えた。一方で、心臓病や高血圧などの疾患のある人や高齢者には「おすすめできない」とした。
また、「太空辺縁観光項目」が実用化された場合の費用について、訓練や保険など各種費用を含め1人あたり50万元(約890万円)前後になる見通しと紹介した。(編集担当:村山健二)(写真は京華時報の29日付報道の画面キャプチャ)
中国の宇宙飛行士訓練施設の1つである北京航天城でこのほど、成層圏における観光プロジェクト「太空辺縁観光項目」の実現性について討論する検討会が行われた。(写真は京華時報の29日付報道の画面キャプチャ)
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2014-10-03 15:30