今週の為替相場見通し(2014年10月6日-)=為替王

 先週金曜夜に発表されたアメリカの雇用統計はとても良好な内容でした。それを受けて、為替市場全体でドル買いが進みました。対ユーロや対ポンドなどでは、米ドル高が一段と進み、直近の高値を更新しました。対円でもドル高になりましたが、1米ドル=109円台止まりで、直近の高値(110円)を超えるには至りませんでした。この点はちょっと気になります。長期的には「来年のアメリカの利上げ」および「米ドル高」の見通しは変えなくてよいと思いますが、ただ「円安」の流れについては他の通貨ではすでに折り返しの動き(円安がひと段落して円高に戻る動き)が目立っていることもあり、短期的にはむしろ円高方向の動きに気をつけたい通貨もあります。  その筆頭がユーロ。先月末に短期的なトレンドが下向きに転換して、ブログでは「137円近辺~136円台後半」を下落目処として掲げました。先週木曜日の夜間にまさにそのターゲットに到達。短期予想が完璧に的中しました。短期的な下落予想値に到達したため、先週末はひとまず137円台で落ち着いた値動きになっていますが、大きな視点ではまだ気になることがあります。注目すべきは7月以降の安値圏。7月以降は下落する動きが、ことごとく136円(一時的には135円に突入する場面もありましたが)で食い止められてきました。今週も仮に下落したとしても136円台はやや強力な下値サポート帯として作用すると考えられます。しかしながら、そのサポート帯を明確に割り込んだ場合、一段のユーロ安は免れない状況に陥りかねません。まだそうなっていない状況でこれを言うのは早すぎると思いますが、一応リスクシナリオとして、この夏の安値圏(136円あたり)を割り込んだ場合、ユーロ円はかなり居所が下方に移って、130円やそれ以下の水準も想定されると見ています。  ユーロ米ドルについては、最近はもう壊れたように下がり続けていますが、さらに下落が進んだ場合の目処としましては、1.24割れ、最大で1.22台が一応出ます。豪ドル米ドルなども同じように米ドル高が加速するならば、0.84台も出てきます。(執筆者:為替王)
先週金曜夜に発表されたアメリカの雇用統計はとても良好な内容でした。それを受けて、為替市場全体でドル買いが進みました。対ユーロや対ポンドなどでは、米ドル高が一段と進み、直近の高値を更新しました。対円でもドル高になりましたが、1米ドル=109円台止まりで、直近の高値(110円)を超えるには至りませんでした。
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2014-10-06 00:00