エイジアは売り一巡して下値固め完了、中期成長力を評価して出直り

  メール配信ソフト大手のエイジア <2352> (東マ)の株価は、第1四半期(4月~6月)業績を嫌気した8月8日の直近安値880円から徐々に下値を切り上げ、足元は概ね1000円近辺でモミ合う展開だ。売りが一巡して下値固めが完了したようだ。中期成長力を評価して出直り展開だろう。なお10月31日に第2四半期累計(4月~9月)の業績発表を予定している。   自社開発CRMアプリケーションソフト「WEBCAS」シリーズなどのアプリケーション事業を主力として、マーケティングコンサルティングなどのサービスソリューション事業も展開している。自社開発のメール配信ソフト「WEBCAS e-mail」の導入実績は約1600社以上に達し、国内メール配信パッケージ市場でのシェアは1位である。   重点戦略として「メールアプリケーションソフトのエイジア」から、販売促進・マーケティング支援分野に事業領域を拡大して「eコマースの売上UPソリューションを世界に提供するエイジア」への発展を目指している。   M&A・アライアンス戦略では、12年4月ECサイト構築・運営事業拡大に向けてシステムインテグレータ <3826> と資本・業務提携、12年12月メールマーケティングコンサルティング事業拡大に向けてメールマガジン制作・運用支援のグリーゼと資本・業務提携、13年10月メールマガジン戦略立案・企画・制作・分析サービスのFUCAを連結子会社化、14年1月Webサイトソーシャル化支援サービスのフィードフォース社と業務提携した。   また14年6月にはデータベース作成システム「WEBCAS DB creator」の提供を開始した。メール配信機能とアンケート機能も利用できるオールインワン型のCRMクラウドサービスとして提供する。さらにジェイモードエンタープライズと共同開発した電子レシートメール送信サービス「レシートメール」の提供も開始した。   今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(5月14日公表)を据え置いて売上高が11億20百万円~11億80百万円(前期比11.2%増~17.2%増)、営業利益が2億45百万円~2億80百万円(同1.1%増~15.6%増)、経常利益が2億45百万円~2億80百万円(同2.5%増~17.2%増)、純利益が1億45百万円~1億65百万円(同11.0%増~26.3%増)、そして配当予想が同1円増配の年間15円(期末一括)としている。   第1四半期(4月~6月)は売上高が2億22百万円、営業利益が14百万円、経常利益が15百万円、純利益が9百万円で、通期見通しに対する進捗率は低水準だった。しかし通期ベースでは、アプリケーション事業で利益率の高いクラウド関連売上高の2桁増収を見込み、サービスソリューション事業ではFUCAの通期連結(前期は6ヶ月分連結)も寄与する。大型案件の引き合いも増加傾向であり、人員増強などの先行投資負担を吸収して好業績が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、第1四半期業績を嫌気する形で1200円近辺でのモミ合い展開から急落し、8月8日に直近安値880円まで調整する場面があったが、その後は徐々に下値を切り上げ、足元は概ね1000円近辺でモミ合う展開だ。売りが一巡して下値固めが完了したようだ。   10月3日の終値997円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の上限値の連結EPS85円62銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS437円29銭で算出)は2.3倍近辺である。週足チャートで見ると戻りを押さえていた13週移動平均線突破の動きを強めている。中期成長力を評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
メール配信ソフト大手のエイジア<2352>(東マ)の株価は、第1四半期(4月~6月)業績を嫌気した8月8日の直近安値880円から徐々に下値を切り上げ、足元は概ね1000円近辺でモミ合う展開だ。
economic
2014-10-06 08:15