ストリームは高値更新の展開、07年2月高値を目指す

  家電やパソコンなどのネット通販サイトを運営するストリーム <3071> (東マ)の株価は、100円近辺での底練り展開から上放れて高値更新の展開が続いている。9月24日には540円まで上伸した。その後は10月2日の477円まで一旦反落したが、10月6日には523円まで戻して再動意の構えだ。中期成長戦略を評価する流れに変化はなく、07年4月以来の600円台、そして07年2月高値750円を目指す展開だろう。   家電製品、パソコン、デジタルカメラなどを販売するネット通販サイト「ECカレント」「イーベスト」「特価COM」の運営を主力としている。さらに中期成長に向けて、他社のネット通販を支援するネット通販支援事業(ECサイト運営業務代行サービス)や、オンラインゲーム事業を強化する方針を打ち出している。   14年1月に子会社の中国・上海ストリームの出資持分全部を譲渡し、14年2月に扶桑化学工業 <4368> から化粧品・健康食品の無店舗販売を展開するエックスワンの株式80%を取得して連結子会社化した。   14年6月には中国のネットサービス企業集団5173.Comとソーシャルゲームおよびeコマースに関して業務提携した。そして14年8月には中国ネットゲーム事業の第1弾として、スマートフォン専用ゲーム「三国志戦姫」についてDMM.comラボとゲームソフトウェアライセンス契約を締結し、5173.Comを通じて中国向けに独占配信すると発表した。   また14年9月にはラオックス <8202> と提携し、子会社エックスワンの取扱商品をラオックスの免税店で販売開始した。エックスワンのコスメティック関連商品のラインナップや外国人向けマーケティングを強化する方針だ。   今期(15年1月期)の連結業績見通しは前回予想(3月12日公表)を据え置いて、売上高が前期比23.7%増の206億46百万円、営業利益が3億79百万円(前期は1億63百万円の赤字)、経常利益が3億72百万円(同1億19百万円の赤字)、純利益が2億86百万円(同84百万円の赤字)の黒字化としている。   第2四半期累計(2月~7月)は、家電や周辺機器・デジタルカメラなど主要商品群の販売が大幅に増加して前年同期比47.8%増収となり、売上総利益率も改善して営業利益、経常利益、純利益とも黒字化した。純利益はエックスワン子会社化に伴う負ののれん発生益も寄与した。   通期ベースでも増収効果や売上総利益率改善で好業績が期待される。インターネット通販事業では販売促進策の強化、薄型テレビの大型画面化に伴う単価上昇、4K対応テレビへの関心の高まりに加えて、市場価格に迅速に対応できるシステム構築、仕入先とのデータ連携強化による取扱アイテム数の増加、販売効率の向上、販売価格の適正化と粗利益の確保、販管費圧縮などの施策を強化して収益は改善基調である。その他事業のエックスワンでは第3四半期(8月~10月)に会員からの年間更新料収入が発生することも寄与する。   14年8月1日付の株式5分割に伴って株主優待制度の一部変更を発表している。決算期末(1月31日)現在100株以上~2500株未満所有株主に対して優待割引券1枚(1000円相当)、2500株以上~5000株未満所有株主に対して優待割引券3枚(3000円相当)、5000株以上所有株主に対して優待割引券5枚(5000円相当)を贈呈する。   なお9月18日には、14年1月発行の第6回新株予約権に関して割当先であるLicheng(H.K.)Technology Holdings Limited(投資事業および5173グループの中国におけるゲーム事業の統括会社)がすべて権利行使し、同社が筆頭株主(議決権数に対する所有割合26.43%)となったと発表している。   株価の動き(14年2月1日付で株式100分割、14年8月1日付で株式5分割)を見ると、100円近辺での底練り展開から上放れて高値更新の展開が続いている。9月24日には540円まで上伸した。その後は10月2日の477円まで一旦反落したが、10月6日には523円まで戻して再動意の構えだ。   10月6日の終値520円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS12円19銭で算出)は43倍近辺、実績PBR(前期実績に株式5分割を考慮した連結BPS32円45銭で算出)は16倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインのようだ。中期成長戦略を評価する流れに変化はなく、07年4月以来の600円台、そして07年2月高値750円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
家電やパソコンなどのネット通販サイトを運営するストリーム<3071>(東マ)の株価は、100円近辺での底練り展開から上放れて高値更新の展開が続いている。
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2014-10-07 09:00