中国の貿易黒字拡大に 「虚偽のインボイス発行急増か」と英紙が疑念=中国メディア

 中国メディアの参考消息は6日、英紙フィナンシャル・タイムズの報道を引用し、フィナンシャル・タイムズ傘下、中国投資参考が実施した調査の結果、中国にて偽物のインボイス(貨物の通関手続きなどに用いる書類)発行が急増し、中国の輸出額が押し上げられている疑いがあると伝えた。  記事は、虚偽のインボイス発行が急増していることについて、「もともと理解しがたかった中国の貿易黒字の拡大傾向について疑問視する見方が浮上してきている」と指摘、さらに虚偽のインボイス発行はホットマネーが中国に流入している可能性を示すものと伝えた。  続けてフィナンシャル・タイムズの報道を引用し、中国投資参考が9月に中国国内の200社の輸出企業や商社などを対象に調査を行ったところ、「虚偽の高額インボイス発行は珍しいことではないと回答した対象者が54%で過去最高になった」と紹介。さらに、虚偽のインボイス発行は2014年5月ころから活発化してきていると指摘した。  また、7月、8月に中国の貿易黒字が急増すると同時に「虚偽の高額インボイス発行も急増した」とし、中国の輸入には何ら変化がないのに8月の貿易黒字は前年同月比70%以上も増加したと指摘。「中国の輸出急増について、他国からはデータの真実味について疑いの声があがっている」と論じた。  続けて記事は、中国で虚偽のインボイスが発行される背景にはホットマネー流入の可能性があると指摘し、中国では2013年にも同様の事態が起きたことがあると紹介。中国当局はシャドーバンキングへのホットマネー流入の阻止に向け、虚偽のインボイス発行の取り締まりを実施し、人民元を対ドルベースで大幅安へと誘導したものの、ここへきて再びホットマネーが中国に流入している可能性もあるとの認識を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの参考消息は6日、英紙フィナンシャル・タイムズの報道を引用し、フィナンシャル・タイムズ傘下の中国投資参考が実施した調査の結果、中国で虚偽の発票(インボイス)発行が急増し、中国の輸出額が押し上げられている疑いがあると伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-10-07 13:00