OATアグリオは連日の最安値も業績下方修正要因は開示済みで突っ込み買いも一考余地

  OATアグリオ <4979> (東2)は、43円安の2190円と3日続落し、連日の上場来安値更新となっている。同社株は、今年10月3日に今12月通期業績を下方修正、減益転換することを嫌って、株価がストップ安を交えて約26%の急落となり、きょう8日の日経平均株価が、米国ニューヨークダウの272ドル安の急続落を受けて251円安と全面安で始まったことでさらに売り増勢となりダメ押しをしている。ただ、同社の下方修正要因は、今期第2四半期(2Q)累計業績発表時の今年8月14日にすでに開示済みであり、織り込み済みとして下げ過ぎ訂正の突っ込み買いに一考余地がありそうだ。今期配当を55円と高配当を予定していることも、期末に向けて好配当利回り買いの再燃期待を高めよう。 ■農薬登録の新評価制度導入で一部農薬製品が登録内容を変更   12月期業績は、今年6月の新規株式公開(IPO)時の予想より売り上げを7億6900万円、営業利益を5億8700万円、経常利益を5億8200万円、純利益を4億2200万円それぞれ引き下げ、売り上げは112億3800万円(前期比3.5%増)、営業利益は6億6000万円(同6.9%減)、経常利益は6億3700万円(同14.2%減)、純利益は3億3400万円(同28.3%減)と増収減益となる。   この利益の下方修正要因については、2Q累計決算発表時に開示済みのように、農薬登録制度に農林水産省、厚生労働省、内閣府などの関係府省により新しい評価方法として短期暴露制度が導入され、同社の一部農薬製品について、現在の登録内容の維持が困難となり、「オンコル粒剤5」、「オンダイアエース粒剤」などの登録の一部変更を予定、農薬製品の出荷量が減少する可能性があることによる。この登録基準変更により営業利益が、5億3700万円、このほか製造原価増が1億8000万円、マイルストーンペイメント減少1億1000万円、販管費負担増7000万円、研究開発費増7000万円などが重なり減益転換した。なお売り上げは、海外販売が2億4000万円増加するなどして増収をキープする。 ■値幅・日柄調整が十分で配当利回りは東証2部平均を上回る   株価は、公開価格4200円でIPOされ、公開価格を下回る3935円で初値をつけ、上場2日目にストップ高して上場来高値4625円と買い直され、その後は調整が続き、2Q累計業績が、12月通期予想業績を上回る高利益進捗率を示したことで3540円と小戻す場面もあったが、同時に農薬登録制度変更の情報を開示したことで下値を模索、今回の業績下方修正で急落した。PER評価は、17倍台と東証2部市場平均をやや上回るが、上場来高値から約53%の値下がり、調整期間も3カ月強と値幅・日柄調整とも十分で、配当利回りは、2.46%と東証2部平均1.68%を上回っており、一段の戻りを試そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
OATアグリオ<4979>(東2)は、43円安の2190円と3日続落し、連日の上場来安値更新となっている。同社株は、今年10月3日に今12月通期業績を下方修正・・・。
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2014-10-08 10:00