【中証視点】保険資金の株式市場流入、公募・私募ファンドは様子見

9日に創業ボード指数が高値試しの後に下落に転じた。公募・私募ファンドの関係者は、「一昨日に創業ボードが高騰したのは、主に保険資金の参入に関する情報の影響だが、続騰は維持しがたい。保険資金の創業ボードへの投資は小規模であり、新株の株式市場に対する資金離れの作用が予想を上回る可能性があるからだ」と指摘した。10日付中国証券報が伝えた。
◆積極的なシグナル
9日の操業ボード指数は一時1423.84ポイントに達し、過去最高の1423.97に迫ったが、最終的に1.76%安の1380.24で取引を終了した。上海総合指数は、0.82%安の2027.62で取引を終了した。火曜日に発表された保険資金の創業ボード投資の解禁、保険会社の大型優良株投資促進策は積極的なシグナルとなったが、同日の株式市場に与えた刺激は限定的だった。
取材に応じた公募・私募ファンドの関係者の多くは、保険資金の株式市場流入の効果については、現時点では不明だとした。北京の某公募ファンドの関係者は、「中国保険監督管理委員会の通知は初歩的な方針を明確にするのみにとどまった。保険資金のリスク選好は比較的低く、創業ボードへの出資比率を高く見積もることはできない」と語った。
2013年の私募業界でトップの業績を記録した創勢翔投資有限公司は、「保険資金は初歩的な試行にとどまるだろう。これまでの試行の収益はプラスであったため、新株はリスクの低い品種と言える。しかし保険資金が創業ボードの2級市場に進出するかについては、現時点では慎重な予想になる」と指摘した。データによると、2013年12月24日から2014年1月8日の間に、創業ボード指数は13.05%高となり、それまでの低下分をすべて補い、現時点も高水準を維持している。
業界関係者は、メインボードであっても多くの資金を集めるとは限らないと判断している。中国保険監督管理委員会はこのほど、「保険各社は1999年以前に販売された保険の保険料について、別口座による専門的な管理などの条件が整えば、大型優良株への再投資が可能になる」とした。市場関係者は、3000億元以上の保険資金が大型優良株に投じられると見積もった。上述した公募ファンドの関係者は、「これらの資金がどのようなタイミングで株式市場に流入するかについてはまだ不明で、3000億元以上という資金はメインボードと比べれば巨額ではない」と分析した。
◆A株は短期間内に低迷続くか
取材に応じた多くの公募・私募ファンド関係者は、短期間内のメインボードと創業ボードの動向を不安視した。多くの業界関係者は、IPO再開の市場に対する「ポンピング効果」を無視できないと指摘した。
益民基金管理有限公司のチーフアナリストの黄祥斌氏は、「メインボード指数の大幅な上昇は難しく、中小銘柄についても今後の経過を見守る必要がある。長期的なIPO停止により、投資家は試してみようという強い意欲を持っている。これには株を売り資金を確保する必要があり、一部の上場企業はすでに価格比較効果による影響を受けている。今後について予想すると、春節(旧正月)前は資金が不足するため、今年も資金不足を回避しがたい。また新株の集中的な発行により、市場では短期間内に供給が需要に応じきれないという可能性が失われる。特に米ドル指数がこの数日で上昇していることに注意が必要で、新たな焦りを生む可能性がある」と分析した。
上海の私募ファンド、琪潤投資管理有限公司の洪涛董事長は、「新株の購入申請は割当制度を採用したが、この2級市場の株価固定は新たな投資に向けた資金流出の量に及ばず、A株市場全体が依然として資金不足の状態に置かれる。新株の供給量が増加し、供給が需要を上回ることで購入当選確率が高まるにつれ、新たな投資による収益も拡大する可能性がある。これは2級市場からの資金流出を促す。A株の低迷の流れは、春節前まで続く可能性がある」と懸念した。
1月上旬、「機関のバロメータ」として知られるブルーチップ系ETFが相次いで購入申込みを受け、3営業日のみで上海市場の5つのブルーチップ系ETFの購入申込みが27億元を超えた。洪董事長は、「理性的な資金が安値買いを狙い大型優良株を購入しているが、これは資金が株式市場をけん引しようとしているわけではない」と語った。保険資金が創業ボードに投資するという情報を受け、昨日になり購入申込みが殺到したETFは、一時の繁栄を迎えただけかもしれない。消息筋は、「9日は易方達基金の創業ボードETF購入申込みが5000―6000万元に達したが、この流れは維持しがたい」と予想した。
マクロ経済のA株に対する支援は、まだある程度楽観視できる。中国国家統計局が発表した最新データによると、2013年12月のCPI(消費者物価指数)は前年同月比2.5%上昇し、PPI(生産者物価指数)は前年同月比1.4%低下、前月比で横ばいとなった。南方基金のチーフアナリストの楊徳竜氏は、「PPIが前月比で横ばいとなったのは、末端の需要に大幅な改善が見られなかったことを意味する」と指摘した。取材に応じた一部の私募ファンド関係者は、「現在は低額の取引を続けており、すべての短期取引を停止している」と語った。(編集担当:陳建民)
9日に創業ボード指数が高値試しの後に下落に転じた。公募・私募ファンドの関係者は、「一昨日に創業ボードが高騰したのは、主に保険資金の参入に関する情報の影響だが、続騰は維持しがたい。保険資金の創業ボードへの投資は小規模であり、新株の株式市場に対する資金離れの作用が予想を上回る可能性があるからだ」と指摘した。10日付中国証券報が伝えた。
csj_news,csj_c,china,economic
2014-01-10 17:45