エスアールジータカミヤはボックスレンジ下限から切り返し局面

  建設用仮設機材のエスアールジータカミヤ <2445> (東2)の株価は、7月の戻り高値1740円から利益確定売りで反落し、1400円~1600円近辺のボックスレンジで推移している。ただし10月10日は全般地合い悪化の状況でも前日比44円高の1505円まで上伸する場面があり、レンジ下限から切り返し局面のようだ。今期(15年3月期)好業績見通しをを評価する流れに変化はなく、1月高値1763円を目指す展開だろう。   建築・土木・橋梁用仮設機材や、子会社ホリーの太陽光パネル設置架台などの販売・レンタル事業を展開している。グループ力強化に向けて、14年4月には海洋土木・港湾分野に実績を持つ土木・建築用仮設資材のアサヒ工業(大阪市)を子会社化し、14年7月にはホリーのベトナム新工場が竣工した。   戦略商品として作業環境改善・作業効率向上につながる次世代足場「Iq(アイ・キュー)システム」の拡販を推進しており、10月7日には「Iqシステム」が国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)に登録されたと発表している。   今期(15年3月期)の連結業績見通しについては、前回予想(5月9日公表)を据え置いて売上高が前期比11.1%増の360億30百万円、営業利益が同25.8%増の38億40百万円、経常利益が同23.1%増の37億円、純利益が同25.9%増の22億27百万円、配当予想が同7円増配の年間20円(第2四半期末7円、期末13円)としている。   受注残高は高水準であり、クランプ、クサビ式住宅用足場、移動昇降式足場(リフトクライマー)、ソーラー向け太陽光パネル設置架台などの需要が好調に推移する。次世代足場「Iqシステム」の拡販も本格寄与しそうだ。レンタル資産の稼働率向上・効率的運用、レンタル価格の上昇、販管費圧縮などの効果も寄与して増収増益見込みだ。   第1四半期(4月~6月)は需要が高水準に推移して前年同期比15.2%増収、同9.9%営業増益、同10.8%経常増益、同19.8%最終増益だった。今期見通しに関しては工事現場における人手不足の影響なども考慮しているようだが、会社見通しは保守的であり通期上振れ余地があるだろう。   14年5月に中期経営計画(15年3月期~17年3月期)を発表した。基本方針をグループ経営基盤の強化、高収益体制の確立、新たな成長事業の創出として、目標数値に17年3月期売上高450億円、営業利益52億円、経常利益50億円、純利益31億円、経常利益率10%以上、そして自己資本比率35%、ROE2桁台維持などを掲げている。震災復興、社会インフラ補修・更新、都市再開発、学校や高層マンションの耐震補強、20年東京夏季五輪などを追い風として事業環境は良好であり、中期的に収益拡大基調だろう。   株価の動きを見ると、7月29日の戻り高値1740円から利益確定売りで反落し、1400円~1600円近辺のボックスレンジで推移している。ただし10月10日は全般地合い悪化の状況でも前日比44円高の1505円まで上伸する場面があった。レンジ下限から切り返し局面のようだ。   10月10日の終値1488円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS99円82銭で算出)は15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.3%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS426円48銭で算出)は3.5倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を挟んでモミ合う形だが、徐々に下値を切り上げている。中期成長力を評価する流れに変化はなく、ボックスレンジ下限から切り返して1月高値1763円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
建設用仮設機材のエスアールジータカミヤ<2445>(東2)の株価は、7月の戻り高値1740円から利益確定売りで反落し、1400円~1600円近辺のボックスレンジで推移している。
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2014-10-14 09:15