【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】血圧やコレステロールの適正な基準値は?
日本はあと10年もすれば、世界的にも類を見ない超高齢化社会(65歳以上が3人に1人)に突入します。私は幸いにも、白寿(99歳)で認知機能もしっかりされて本当にお元気な方を約30年間拝見させて頂いています。
私自身も、99歳は無理でもせめて90歳前後までは健康寿命(日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる期間)を全うしたいと考えています。先日、白寿の方の30年前からの血圧や検査値は、どの様になっているのか、若い先生とともに調べてみました。
99歳の方ですから30年前と言っても75歳からになりますので、50歳・60歳代の血圧やコレステロール値の正確なところは解りません。75歳時点で血圧は140/90mmHg前後で、Ⅰ度高血圧に分類されます。またコレステロール値は240mg/dl前後と、一般的なコレステロール値上限220mg/dlを越えてまいた。しかし、血糖値は全く基準範囲内で、99歳の今も血糖値は全く問題ありません。改めて血糖値管理の重要性を認識しましたが、血圧やコレステロール値は少し緩やかな基準値でも良いのではないかと納得しました。
日本の基準が厳しすぎ、血圧やコレステロールなどの生活習慣病の人が多すぎることが指摘されていました。今年4月に日本人間ドック学会が血圧やコレステロール値の新基準値を発表し、従来と比し緩やかな基準値を年代別に設定しました。多くの反論があり、日本人間ドック学会も『今すぐ学会判定基準を変更するものではなく、数年かけて基準変更を検討していく』と一気にトーンダウンしました。私は活動的で元気な後期高齢者の方には、個人個人の状態、例えば今までの病気の種類などで、基準値を患者さんと相談して決めています。ぜひ元気な皆様も医者任せにせず、自分自身でも血圧などを設定して最低でも90歳まで健康寿命を全うしてください。(自衛隊中央病院・消化器内科部長)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
日本はあと10年もすれば、世界的にも類を見ない超高齢化社会(65歳以上が3人に1人)に突入します。私は幸いにも、白寿(99歳)で認知機能もしっかりされて本当にお元気な方を約30年間拝見させて頂いています。
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2014-10-14 14:30