今週の為替相場見通し(2014年1月13日-)=為替王

 米ドル円は年末に105円に急騰した後、新年になってからも104円前後で推移しており、見た目はまずまず高値圏(円安水準)をキープしているように見えますが、ちょっと見逃せない変化も出ています。昨年10月末からの円安トレンドの最後に106円台へと、もう一段の吹き上げが生じることを期待していました。しかし残念ながら、新年10日が過ぎても最後の吹き上げはなく、チャート分析の観点では、逆方向の動き、すなわち短期トレンドが上向きから下向きに転換することを示す兆候が増えています。たまに、この下方向への転換がダマシで、最後にもうひと吹き上げが入るケースもあるのですが、いずれにしましても、昨年からの円安トレンドはもう終わったか、終わりに近づいていると見るのが妥当と考えられます。  客観的なチャート分析に基づき、下落リスクを計測するならば、目処は103円ちょうど近辺。さらに言えば、102円を割れて101円台突入もあり得るのではないかと考えます。逆に言えば、今年に入ってから、最後の吹き上げや粘りがなかった分、現時点で、さほど大きな円高リスクがあるわけではありません。一過性の円高で終わるのか、それとも、しばらく続いて100円を割れるような円高トレンドに発展するの、それは今後の動き次第ですが、とりあえず現時点では、昨年10月末から続いてきた今回の円安トレンドが終焉を迎えようとしていることを認識したいです。  次に注目したいのはユーロ。ユーロ円は、12月に1ユーロ=140円を突破してから高値圏での推移が続いており、先週末も142円台で終わりました。注目すべきはズバリ142円の水準。先月下旬に急騰する直前の水準であり、今年に入ってからも下落がだいたいその水準で止まっています。いわゆる相場の節目になっていると考えられ、もし今週、142円を完全に割り込むような展開になりますと、そのまま一気に140円を割れて、139円台に突入するリスクも高まると考えます。注視したいです。(執筆者:為替王)
米ドル円は年末に105円に急騰した後、新年になってからも104円前後で推移しており、見た目はまずまず高値圏(円安水準)をキープしているように見えますが、ちょっと見逃せない変化も出ています。
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2014-01-13 10:30