ジェイテックは下値確認して調整の最終局面
技術職知財リース事業のジェイテック <2479> (JQS)の株価は、直近安値圏195円近辺で一旦は下値を固めたかに見えたが、全般地合い悪化の影響で10月14日には190円まで調整する場面があった。ただし前日比3円高の194円まで切り返す場面があり、調整の最終局面のようだ。190円台で下値を確認し、今期(15年3月期)増収増益見通しを再評価して反発のタイミングだろう。
製造業の開発・設計部門向けに技術者を派遣する技術職知財リース事業(特定派遣事業および請負事業)を主力として、子会社ジオトレーディングは製造業向け一般派遣・請負事業を展開している。12年10月にエル・ジェイ・エンジニアリング(旧トステム・エンジニアリング・オフィス)を子会社化して建築設計分野にも事業領域を広げた。
専門教育による知識を基盤として新たな付加価値を顧客に提供する社員を「テクノロジスト」と呼称し、一般的な「エンジニア」と区別していることが特徴だ。そして「技術商社」を標榜し、当社のテクノロジストが保有する知恵を提供(リース)することで、顧客とともに新たな価値を創造する「技術職知財リース事業」としている。
技術職知財リース事業では、機械設計開発、電気・電子設計開発、ソフトウェア開発の3分野に加えて、建築設計分野を第4の柱として育成している。顧客は自動車関連、産業用機器関連、電子・電気機器関連、精密機器関連、情報通信機器関連、情報処理関連、建築関連など多岐にわたり、特定の業界・企業への依存度を低くして業種別・顧客別売上構成比のバランスを維持していることも特徴だ。
今期(15年3月期)連結業績見通しは前回予想(5月7日公表)を据え置いて売上高が前期比7.8%増の36億70百万円、営業利益が同15.2%増の1億10百万円、経常利益が同15.9%増の1億10百万円、純利益が同22.9%増の80百万円、配当予想が前期と同額の年間1円(期末一括)としている。
第1四半期(4月~6月)は営業赤字、経常赤字、最終赤字だったが、もともと第1四半期は新卒テクノロジストの研修期間中の人件費や教育・研修費用が先行する時期のため利益が出にくい収益構造だ。売上面では自動車関連業界向けを中心に大手製造業への派遣需要が高水準に推移している。通期ベースでは新卒テクノロジストも戦力化し、技術職知財リース事業でテクノロジストの稼働率が高水準に推移する。派遣・請負単価が上昇傾向を強めていることも寄与して増収増益見込みだ。
中期経営計画では、今後数年間を人材採用・教育など基盤強化の期間と位置付け、経営目標値として17年3月期売上高41億23百万円、営業利益1億76百万円、経常利益1億76百万円、純利益1億20百万円を掲げている。主要取引先の大手製造業では新製品開発など高水準の研究開発投資を継続しているため、技術開発や製品設計に対応可能なスキルを持つ技術者に対して派遣需要が一段と高まっている。製造業における技術者不足を背景として中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動きを見ると、第1四半期の営業赤字を嫌気して水準を切り下げ、その後の反発力が鈍い展開だ。直近安値圏195円近辺で一旦は下値を固めたかに見えたが、足元では全般地合い悪化の影響で10月14日に190円まで調整する場面があった。ただし2月安値181円まで下押すことなく、前日比3円高の194円まで切り返す場面があり、調整の最終局面のようだ。
10月14日の終値191円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS9円58銭で算出)は20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.5%近辺、前期実績PBR(前期実績連結BPS62円93銭で算出)は3.0倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、190円台で下値を確認し、今期増収増益見通しを再評価して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
技術職知財リース事業のジェイテック<2479>(JQS)の株価は、直近安値圏195円近辺で一旦は下値を固めたかに見えたが、全般地合い悪化の影響で10月14日には190円まで調整する場面があった。
economic
2014-10-15 09:30