メディアフラッグは売り一巡、15年12月期の増収増益期待で4月高値目指す
店舗巡回・覆面調査のメディアフラッグ <6067> (東マ)の株価は、今期(14年12月期)利益減額修正に対する売りが一巡して出直りの動きを強めている。9月29日には661円まで急伸して4月の年初来高値684円に接近する場面があった。足元は全般地合い悪化の影響で550円近辺まで一旦反落したが、10月15日は前日比42円(7.67%)高の590円まで戻している。来期(15年12月期)の増収増益期待で4月高値を目指す展開だろう。
店舗・店頭に特化して流通・飲食チェーンや消費財・食品メーカーなどのフィールドマーケティングを支援する企業だ。リアルショップサポート(店舗巡回)で消費財・食品メーカーなどの店頭販売を支援する営業支援事業、リアルショップリサーチ(覆面調査)で流通・飲食チェーンなどの店舗活性化を支援する流通支援事業を主力として、店舗・店頭状況をデータベース化する独自ソフトウェアのASP事業、コンビニエンスストアなどを運営するストア事業、子会社化した十勝たちばなの和菓子製造販売事業などを展開している。
これまでに巡回調査を行った企業は約500社、のべ60万店舗以上の実績を誇り、覆面調査などに携わるメディアクルーの登録数は14年6月時点で全国19万人を突破している。4年以内に売上高100億円という目標達成に向けて、M&Aも活用しながら小売・飲食店舗の受託運営事業、流通・小売企業に特化した再生事業、ASEANを中心とした海外事業の拡大戦略も積極推進している。
13年8月関西で推奨販売事業を展開するキャビックを子会社化、13年9月スポーツ関連のフィールドマーケティング強化に向けて子会社K9を設立、13年10月和菓子製造販売の十勝とその子会社たちばなを子会社化(14年6月十勝がたちばなを吸収合併して十勝たちばな)、13年11月事業再生コンサルティングの子会社O&Hを設立、14年6月推奨販売事業の取引先であるジェイフロンティアの第三者割当増資引き受け(出資比率1.9%)、14年7月小型デジタルサイネージ市場NO.1企業であるシアーズを子会社化した。
海外は、インドネシアおよびインドで大手流通チェーンからコンビニエンスストアの店舗改善コンサルティング案件などを受注し、中国ではメディアフラッグ上海が営業活動を強化している。
今期(14年12月期)の連結業績見通しについては、8月11日に売上高を増額、利益を減額修正して、売上高が前期比92.1%増の66億円、営業利益が同1.1%増の2億50百万円、経常利益が同10.7%減の2億20百万円、純利益が同18.4%減の1億10百万円としている。配当予想は前回予想(2月14日公表)の「未定」を据え置いている。
フットサルコート運営事業立ち上げ費用が先行するK9、事業再生途上で新規ブランド立ち上げに伴う出店費用が先行する十勝たちばなの収益が想定を下回るため利益を減額修正した。しかし売上面では、営業支援事業と流通支援事業の稼働店舗数が新規受注などで増加基調である。キャビックの通期連結、シアーズの新規連結も寄与して大幅増収見込みだ。
主要株主である博報堂DYホールディングス <2433> など、大手広告代理店経由の新規受注増加も追い風であり、来期(15年12月期)はキャビックや十勝たちばなの収益改善、海外事業の収益化も寄与して増収増益が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、今期利益見通し減額修正で580円~600円近辺のモミ合いから8月14日の年初来安値473円まで急落したが、売りが一巡して出直りの動きを強めている。9月29日には661円まで急伸して4月の年初来高値684円に接近する場面があった。足元は利益確定売りや全般地合い悪化の影響で550円近辺まで一旦反落したが、10月15日は前日比42円(7.67%)高の590円まで戻している。
10月15日の終値588円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS24円03銭で算出)は24~25倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS206円97銭で算出)は2.8倍近辺である。大勢は依然として500円~650円近辺のボックス展開だが、日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって水準を切り上げている。売りが一巡して強基調に転換した形だ。来期の増収増益期待で4月高値を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
店舗巡回・覆面調査のメディアフラッグ<6067>(東マ)の株価は、今期(14年12月期)利益減額修正に対する売りが一巡して出直りの動きを強めている。
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2014-10-16 07:30