モブキャストは10月15日に今期利益見通しを増額修正、1100円近辺のフシを突破すれば上げ足加速

  スポーツ分野に特化したゲーム開発・配信のモブキャスト <3664> (東マ)は10月15日、今期(14年12月期)連結業績見通しを修正(売上高を減額、利益を増額)した。株価は1100円近辺で上値が重くなりボックス展開だが、今期利益見通し増額修正を好感してレンジ下限から反発の展開となりそうだ。1100円近辺のフシを突破すれば上げ足を速める可能性があるだろう。なお11月7日に第3四半期累計(1月~9月)の業績発表を予定している。   プロ野球ゲーム「モバプロ」やサッカーゲーム「モバサカ」など、スポーツ分野に特化したモバイルスポーツメディア「mobcast」運営とゲーム開発・配信を展開している。経営資源をモバイルエンターテインメント事業に集中するため、14年2月に子会社モブキャストグローバルのPCオンラインゲーム事業を譲渡し、4月にはモブキャストグローバルを当社に吸収合併した。   自社ゲーム開発を強化するとともに、プラットフォームを開放して外部ディベロッパー製のゲーム配信と海外展開も強化している。13年4月には韓国で「mobcast」をオープンして「モバサカ」の配信を開始した。13年8月には世界有数のモバイルゲームディストリビューターであるブースターメディア(オランダ)と業務提携、13年12月には韓国のモバイルゲーム大手COM2USと業務提携した。   10月15日、今期(14年12月期)の連結業績見通しの修正を発表(売上高を減額、利益を増額修正)した。前回予想(2月7日公表)に対して売上高は12億円~14億円減額して39億円~41億円(前期比24.7%減~20.8%減)、営業利益は1億50百万円~2億円増額して2億50百万円~3億円(前期は4億45百万円の赤字)、経常利益は1億50百万円~2億円増額して2億50百万円~3億円(同4億04百万円の赤字)、純利益は30百万円~60百万円増額して1億30百万円~1億60百万円(同6億57百万円の赤字)とした。   新規タイトルの今期業績への影響について予想が困難であるためレンジ予想としている。新規ブラウザゲームを中心とした自社開発タイトルの売上が減少していること、第3四半期(7月~9月)にリリース予定だったネイティブアプリゲーム「ドラゴン★スピンZ」の投入が遅れたことを主因として売上高を減額修正した。しかし固定費の削減効果に加えて、ネイティブアプリゲームのリリース遅れに伴って広告宣伝費が抑制されたことが寄与して利益を増額修正した。   なお「ドラゴン★スピンZ」についてはAndroid版を10月29日、そしてiOS版も順次リリースする予定だが、今回予想では売上を保守的に見積もったとしている。また14年12月配信予定のネイティブパズルゲームについては今回予想に織り込んでいないとしている。第2四半期累計(1月~6月)の営業利益、経常利益、純利益が通期の会社見通し(修正前)を大幅に超過達成したことで営業損益の底打ちは確認している。来期(15年12月期)は新規ネイティブアプリゲームが本格寄与して増収増益が期待される。   株価の動きを見ると、1100円近辺で上値が重くなりボックス展開の形だが、下値は7月~8月の800円近辺から9月以降は900円近辺に切り上げている。足元では全般地合い悪化も影響して10月6日の1125円から反落し、10月15日には864円まで調整する場面があった。ただし10月15日は終値で898円まで戻している。収益改善基調を評価して下値は限定的のようだ。   10月15日の終値898円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社レンジ予想連結EPSの上限値11円40銭で算出)は79倍近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS131円96銭で算出)は6.8倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が下値を支えている。今期利益見通し増額修正を好感してレンジ下限から反発の展開となりそうだ。1100円近辺のフシを突破すれば上げ足を速める可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
スポーツ分野に特化したゲーム開発・配信のモブキャスト<3664>(東マ)は10月15日、今期(14年12月期)連結業績見通しを修正(売上高を減額、利益を増額)した。
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2014-10-16 07:30