教育機関向け、LINE活用した学生募集公報についてのセミナー=株式会社ディスコ
企業の人財採用に関するコンサルティング、採用広報活動の企画提案、高等教育機関の学生募集に関するコンサルティングなどの事業を手掛けるディスコ(本社・東京都文京区)は15日、「LINE(ライン)、LINE@、アプリを活用した学生募集広報とメリット」と題するセミナーを開催した。(写真は15日のセミナーで説明するディスコ常務取締役の尾林正幸氏。サーチナ編集部撮影)
まず、ディスコ常務取締役の尾林正幸氏が登壇して、日本におけるLINEの現状などを紹介。大学など教育機関に対して、若者にとって親しみのあるLINEの活用が、学生募集広報の手立てとしては極めて有効であり、同社としても大いに力を入れていると紹介した。
続いて、LINE Business Partners(渋谷オフィス・東京都渋谷区)の長福久弘社長がLINEの現状や特性について、改めて紹介した。
長福社長は、LINEは2011年6月のサービス開始以来、全世界における利用者が4億9000万人を突破した。日本におけるユーザーは人口の約4割である5200万人であり、しかも1日1回以上利用したことがあるという人が66.6%と、アクティブ・ユーザー率が極めて高い。性別では女性が56.9%とやや多い。年齢面では50歳以上の利用者も16.3%と幅広い特徴があるが、アクティブな利用者は10-20代が多い。
高校生のLINE利用率は1年生が72.4%、2年生が66.1%、3年生が57.1%と、スマートフォーン利用者率との差がいずれも1%未満と、「スマホを持つ高校生のほぼ全員がLINEを利用」と、他のSNSよりも利用率が高い特徴がある。
長福社長は高い利用率について、「シンプルなサービスであり、知識やスキルに関係なく利用できる」点が要因になっているのではとの考えを示した。
ディスコとの提携で、進学希望者の母集団形成から出願促進のフォローまでをLINE利用で行うことを始めたのは今年4月だ。教育機関(大学、学校、専門学校)が登録する「LINE進学」から、高校生のLINEユーザー向けに進学情報/学校情報を発信する。一方で、各学校の「LINE@」アカウントへも高校生に友だち登録を促し、学校情報を流していく。
「LINE@」の強みとしてはまず、利用率の高さがある。さらにPUSH通知の機能により「すぐに送れる」、「すぐに読まれる」という利点がある。長福社長は「最近は、メルマガの開封率が落ちているなどの問題がある」と指摘。「LINE@」による情報発信は、学校側がすでに着手している公式サイト、ブログ、メールマガジン、各種SNSへの「ゲートウェイ」と考えることが有効活用のひとつの考えを示した。
さらに、「LINE@」にある「メッセージ」、「タイムライン」という異なる機能の使い分けも大切と説明。「メッセージ」の場合には、本来ならば「確実に目を通してもらえる」という長所があるが、あまりにも頻繁に送ったのでは「ブロック」されてしまい、逆効果になる。そのため、友だち登録をしたユーザーに対してのアプローチで「PUSH(押し)」の性格があるメッセージと、LINEユーザー全体を対象とするが、ユーザー側の閲覧を待つ「PULL(引きつける)」特徴のタイムラインとの使い分けが「大きなコツ」になるという。
個別の学校に対するアドバイスや支援については、ディスコが担当することになる。長福社長は、ディスコがこれまでに築いてきた教育関連事業での実績やノウハウの厚さを強調。「だからこそ、今回の提携に踏み出したわけです」と説明した。
長福社長はLINEについて、スマートフォンなどを利用するコミュニケーション・ツールとして出発したが、現在はそれだけではなくコミュニケーションの総合プラットフォームへと変貌していると説明。例として、ゲーム、各種便利ツール、eコマースへの注力を挙げた。教育関連分野におけるディスコとの提携も、その一環という。
同セミナーでは実際にLINE@を利用する学校関係者も登壇して、取り組みにおける工夫や効果などを紹介した。オープンキャンパスなど、高校生と「対面」できる機会と組み合わせることや、LINE@の特徴をよく理解して教育機関側にも高校生側にも負担あるいは負担感のない利用が有効という。また、広報費用の低減にもLINE@は有効との指摘もあった。
教育機関によっては、学生募集よりもむしろ、在校生とのコミュニケーションの活性化に利用して効果を上げている例もあるという。(編集担当:中山基夫)
企業の人財採用に関するコンサルティング、採用広報活動の企画提案、高等教育機関の学生募集に関するコンサルティングなどの事業を手掛けるディスコ(本社・東京都文京区)は15日、「LINE(ライン)、LINE@、アプリを活用した学生募集広報とメリット」と題するセミナーを開催した。
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2014-10-16 20:30