JFEシステムズは今期第2四半期累計見通しの増額修正を好感して7月高値突破
システム開発のJFEシステムズ <4832> (東2)は、10月16日の取引時間中に今期(15年3月期)第2四半期累計(4月~9月)業績見通しの増額修正を発表した。これを好感して株価は1050円まで上伸する場面があり7月高値1030円を突破した。通期見通しの増額修正に対する期待感も強めて上げ足を速める可能性があるだろう。指標面の割安感も支援材料だ。なお10月28日に第2四半期累計の業績発表を予定している。
川崎製鉄(現JFEスチール)のシステム部門を分離した情報サービス企業である。鉄鋼向け情報システム開発・構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向けSI(システム・インテグレーション)事業や、自社開発のプロダクト・ソリューション事業も展開している。戦略的アライアンス戦略では、13年5月に大阪ガス <9532> 子会社オージス総研と協業、ビジネスブレイン太田昭和 <9658> と資本・業務提携した。
中期成長戦略として、鉄鋼事業でのJFEスチールと連携した製鉄所システム統合・共通化推進、JFEスチールの海外展開へのIT支援、製造流通ソリューション拡充とERPソリューションの複合提案、自社プロダクト・ソリューション事業の強化(帳簿データ保存ソリューション、電子帳票システム「FiBridgeⅡ」のタブレット対応、MQネットによる原料規格書サービスなど)を掲げている。
10月16日の取引時間中に今期(15年3月期)第2四半期累計(4月~9月)業績見通しの増額修正を発表した。前回予想(4月24日公表)に対して売上高は2億円増額して前年同期比1.6%増の167億円、営業利益は1億90百万円増額して同3.9倍の4億40百万円、経常利益は1億80百万円増額して同3.6倍の4億30百万円、純利益は1億円増額して同5.2倍の2億40百万円とした。高収益案件の売上前倒しなどが寄与したようだ。
通期の連結業績見通しは前回予想(4月24日公表)を据え置いて売上高が前期比2.5%増の360億円、営業利益が同37.8%増の15億20百万円、経常利益が同35.6%増の15億20百万円、純利益が同53.8%増の8億60百万円、配当予想が同6円増配の年間28円(期末一括)としている。
鉄鋼向けの大型案件、外販製造流通向けの拡大、事業基盤強化への取り組み効果などが寄与する。通期見通しに対する増額修正後の第2四半期累計の進捗率は売上高が46.4%、営業利益が29.0%、経常利益が28.3%、純利益が27.9%と低水準だが、第4四半期(1月~3月)の構成比が高い収益構造のため、期初段階から下期(10月~3月)偏重の計画でありネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待され、上振れの可能性もあるだろう。
株価の動き(13年10月1日付で株式100分割)を見ると、8月以降は高値圏950円~1000円近辺でモミ合う展開だが、足元の全般地合い悪化の状況でも堅調に推移している。そして10月16日の取引時間中に発表した第2四半期累計業績見通しの増額修正を好感し、1050円まで上伸する場面があり7月高値1030円を突破した。
10月16日の終値997円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円51銭で算出)は9~10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間28円で算出)は2.8%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1226円53銭で算出)は0.8倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって水準を切り上げている。強基調の形であり、通期見通しの増額修正に対する期待感も強めて上げ足を速める可能性があるだろう。指標面の割安感も支援材料だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発のJFEシステムズ<4832>(東2)は、10月16日の取引時間中に今期(15年3月期)第2四半期累計(4月~9月)業績見通しの増額修正を発表した。
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2014-10-17 09:15