【為替本日の注目点】ドル円押し目買いで底堅い、今夜のNY株に注目
NY市場
ドル円は105円台半ばで始まり、NY株式市場の行方を見極める展開。株価はまちまちだったものの、連銀総裁発言もあり、ドル円は朝方の水準を底値に106円45銭まで反発し、高値圏で引ける。ユーロドルは1.27台前半ではショートの買戻しも活発ながら1.28台半ばでは先安観を背景としたユーロ売りも見られ、上値は限定的。
株式市場は続落して始まったものの、経済指標が概ね好調だったことや、ブラード・セントルイス連銀総裁が量的緩和の先送りを示唆したことなどで指標はまちまち。ダウは24ドル下落したものの、ナスダックは2ポイント上昇。債券相場は小幅に反落。金融市場の不透明感が意識される中、長期金利の2%近辺はさすがに低下し過ぎとの見方もあり小幅に下落。長期金利は2.15%台で引ける。金は反落し、原油は一時80ドルを割り込んだものの、引け値では小幅に反発。
新規失業保険申請件数 → 26.4万件
10月フィラデルフィア連銀景況指数 → 20.7
9月鉱工業生産 → +1.0%
10月NAHB住宅市場指数 → 54
ドル/円 105.63~ 106.45
ユーロ/ドル 1.2731 ~ 1.2840
ユーロ/円 134.72 ~ 136.28
NYダウ -24.50 → 16,117.24ドル
GOLD -3.60 → 1,241.20ドル
WTI +0.92 → 82.70ドル
米10年国債 +0.023 → 2.151%
本日の注目イベント
米 9月住宅着工件数
米 9月建設許可件数
米 4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
米 イエレン・FRB議長講演
米 決算発表 → モルガンスタンレー、GE
加 カナダ9月消費者物価指数
世界中が注目したNY株式市場は、朝方は軟調に始まり、ダウは100ドルほど下げる場面がありました。欧州市場では再び105円台半ばまでドル安が進み、NY株式市場の動き次第では前日記録した105円20銭をトライし、株価の下落幅次第では105円割れも想定されるような地合いでしたが、連銀総裁発言と、発表された経済指標が良好だったことからドル円は106円台に乗せて取引を終えました。
セントルイス連銀のブラード総裁はブルームバーグニュースとのインタビューで、インフレ期待の低下に歯止めをかけるため、FOMCは債券購入プログラムの終了の先送りを検討するべきだとの見解を示しました。同総裁は、「(インフレ期待の低下は)中央銀行にとって重要な検討事項だ。従って、現時点での論理的な政策対応は量的緩和(QE)を遅らせることかもしれないと考える」と述べ、また、われわれが望めばさらなるQEで対応が可能だ」とも述べています。
FRBは今月28-29日に開催されるFOMCで、現在継続しているQEの最後の150億ドルを終了することとしています。ブラード総裁の発言で予定されているQEの終了が変更されるとは思えませんが、不安定な状況が続く金融市場を意識した発言かと思われます。因みに同総裁は今年のFOMCでの投票権は持っていません。(ブルームバーグ)
前日、小売売上高の軟調な結果にNYダウが急落しましたが、昨日は鉱工業生産が市場予想を上回り、失業保険申請件数にいたっては26.4万件と、リーマンショク後の件数としては最も少ないものでした。明らかに労働市場は拡大していることの証左であり、前日の経済指標の鈍化は一時的なものであった可能性が高いと思われます。ブルームバーグのニュースにもありましたが、米国が欧州景気の影響を受けることはあっても、それでも先進国の中では米国を上回る経済成長を見せる国はないということです。
ドル円は105円台半ばから下値では底堅い動きを見せ、いったんは下げ止まった感もあります。このところの動きは、東京市場ではドルの押し目を拾う投資家が多いせいか、比較的堅調な展開を見せますが、海外市場ではドルの上値が重い展開が続いています。本日も日本株の下げはあっても、昨日ほど深押しはないと思います。
今朝方、ドル円が106円50銭まで上昇したことで、短期的な値動きを表す「1時間足」では雲を上抜けしそうな気配を見せてきました。完全に上抜けできれば、ドル上昇期待も膨らみ、107円台が見えてくるかもしれません。ただ、依然としてボラティリティーは高めで、市場は神経質な展開が予想されます。上昇トレンド復活にはまだまだ時間がかかりそうですが、今夜のNY株式市場が引き続き注目されます。予想レンジは106円~107円程度とセットしたいと思います。
日本の長寿は言うまでもなく世界トップクラスです。100歳を超えている人が6万人近くいるということに、驚きます。しかも90歳代の「100歳予備軍」の数はそんなものではないようです。ただ、長生きすればいいというものではありません。問題は「健康寿命」だそうです。日本はまだ「平均寿命」と「健康寿命」とのギャップが、9-12年ほどあると言われています。良い週末を・・・・・。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は105円台半ばで始まり、NY株式市場の行方を見極める展開。株価はまちまちだったものの、連銀総裁発言もあり、ドル円は朝方の水準を底値に106円45銭まで反発し、高値圏で引ける。ユーロドルは1.27台前半ではショートの買戻しも活発ながら1.28台半ばでは先安観を背景としたユーロ売りも見られ、上値は限定的。
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2014-10-17 10:00