ゼリア新薬工業は高値更新、今期3回目の増額の可能性も支援材料で上値追い

  医薬品メーカーのゼリア新薬工業 <4559> の株価は急反発して高値を更新し、堅調に推移している。今期(14年3月期)業績3回目の増額の可能性も支援材料であり、強基調に変化はなく上値を追う流れだろう。   消化器分野が中心の医療用医薬品事業と、一般用医薬品などのコンシューマーヘルスケア事業を展開している。医療用医薬品事業では潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」を主力として、13年6月には自社オリジナル新薬の機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド」を発売した。コンシューマーヘルスケア事業では「コンドロイチン群」「ヘパリーゼ群」「ウィズワン群」を主力としている。   M&Aやアライアンス戦略を活用してグローバル展開にも取り組んでいる。08年10月に基礎化粧品のイオナ、09年9月に「アサコール」の開発会社ティロッツ社(スイス)、10年9月にコンドロイチン原料のZPD社(デンマーク)を子会社化した。13年8月には、ビフォーファーマ社(スイス)と鉄欠乏症治療剤「Ferinject」の日本国内における独占的開発・販売契約を締結するとともに、ZPD社の株式を追加取得して完全子会社化した。   今期の連結業績見通し(11月8日に2回目の増額修正)は、売上高が前期比13.5%増の605億円、営業利益が同38.8%増の64億円、経常利益が同36.8%増の64億円、純利益が同18.0%増の47億円としている。主力の「アサコール」や「ヘパリーゼ群」が好調に推移して、原価率改善や経費の効率的運用も寄与する。通期見通しに対する第2四半期累計(4月~9月)の進捗率は高水準であり、通期3回目の増額の可能性が高いだろう。   株価の動き(10月1日付で1株を1.1株に分割)を見ると、12月17日の直近安値1934円から急反発し、12月27日に2487円まで上伸して10月高値2458円を突破した。さらに1月6日には2690円まで上伸している。証券優遇税制廃止に伴う節税売りが一巡して、今期好業績を再評価する動きだろう。   1月10日の終値2568円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS103円37銭で算出)は25倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間28円で算出)は1.1%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS807円64銭で算出)は3.2倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線に対するプラス乖離率が拡大して目先的な過熱感はあるが、週足チャートで見ると13週移動平均線を回復して強基調の形だ。自律調整を挟みながら上値追いの流れだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
医薬品メーカーのゼリア新薬工業<4559>(東1)の株価は急反発して高値を更新し、堅調に推移している。今期(14年3月期)業績3回目の増額の可能性も支援材料であり、強基調に変化はなく上値を追う流れだろう。
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2014-01-14 09:15