【為替本日の注目点】不安定な株価にドル円連動、ユーロ下落が加速
NY市場
ドル円は東京時間から欧州時間の朝方にかけて106円台前半までドル売りが進んだが、NYでは株高と長期金利の上昇からドル買いが優勢となった。ユーロドルでドル高が進んだこともあり、107円前後まで反発して取引を終える。ユーロドルは1.28台前半から急落。ECBがイタリアのカバ-ドボンドを購入したことが判明し、さらに社債を購入する可能性があるとの報道からユーロ売りが加速し、ユーロドルは1.27台前半まで売られる。
株式市場は大幅に続伸。住宅関連指標が良かったことと、ECBによる緩和期待も加わり、ダウは215ドル上昇。ナスダック指数も2.6%上昇し、2013年1月以来で最大の上昇率を記録。債券相場は続落。中古住宅販売が1年ぶりの高水準だったことで売りものが優勢となり、長期金利は2.2%台まで上昇。金は続伸し1250ドル台まで上昇。原油は小幅に反発。
9月中古住宅販売件数 → 51.7万件
ドル/円 106.59~ 107.03
ユーロ/ドル 1.2714 ~ 1.2781
ユーロ/円 135.69 ~ 136.46
NYダウ +215.14 → 16,614.81ドル
GOLD +7.00 → 1,251.70ドル
WTI +0.10 → 82.81ドル
米10年国債 +0.034 → 2.227%
本日の注目イベント
豪 豪7-9月消費者物価指数
日 9月貿易収支
英 BOE議事録
米 9月消費者物価指数
米 決算発表 →ボーイング、AT&T
加 カナダ8月小売売上高
加 カナダ中銀政策金利発表
昨日は日経平均株価の下落に引っ張られるようにドル円は下落し、一時106円25銭近辺までドル安が進む場面がありました。相変わらず弱い株価に連動する動きとなり、前日の107円台前半から僅か1日で1円以上もドル安が進む展開でした。株価は前日587円も上昇し、その反動から売られたとの声も聞かれましたが、市場は上昇しても下落しても、その値幅は大きく不安定な投資家心理を表していると言えます。
NYでも同じ状況が続き、NY株式市場は3日続伸し、上げ幅もダウは200ドルを超えています。そしてドル円は107円台を再び回復する展開になっていますが、昨日はユーロドルが急落し、ドル高ユーロ安が進んだことで、ドル円もドル高円安に引っ張られた側面が大きかったと思われます。
ユーロドルは、ECBがイタリアのカバードボンドを購入したことが明らかになり、さらにロイーター通信が12月にも社債購入を決める可能性があると伝えたことがユーロ売りにつながりました。ECBのドラギ総裁はこれまでも必要があれば行動を起こすと発言してきたものの、市場はECBの緩和策に手詰まり感があるとの見方を強めており、政策実行には時間がかかると見ていましたが、緩和策が実施される可能性が報道されたことで、再びユーロ売りを再開したようです。ユーロドルは「1時間足」では約1週間振りに「200日線」を下回ってきました。今後1.2690辺りをしっかりと下抜けできれば、再び1.25方向を目指して下落が加速するのではないかと予想しています。
ドル円は依然として107円台半ばがレジスタンスとして機能していると見られます。105円台前半は目先の底値と見られそうですが、上記水準を抜けないと本格的な戻しはありません。株価のボラティリティーが高く、あわせて、ドル円もまだ方向感が見極めにくい状況が続いています。105-108円のレンジがしばらく続くのかもしれませんが、あくまでも底固めの期間と捉えています。
日経平均株価は昨日と一転して上昇が見込まれますが、株高にドル円がどこまで歩調を合わせていけるかに着目です。株価が続落するようだと、昨日と同じ様な展開も予想されます。レンジは106円50銭~107円50銭程度を予想しています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は東京時間から欧州時間の朝方にかけて106円台前半までドル売りが進んだが、NYでは株高と長期金利の上昇からドル買いが優勢となった。ユーロドルでドル高が進んだこともあり、107円前後まで反発して取引を終える。ユーロドルは1.28台前半から急落。ECBがイタリアのカバ-ドボンドを購入したことが判明し、さらに社債を購入する可能性があるとの報道からユーロ売りが加速し、ユーロドルは1.27台前半まで売られる。
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2014-10-22 09:30