中国のレアアース埋蔵量 「イオン吸着型鉱床」で過大な見積り=中国メディア

中国メディアの大智慧阿思達克通訊社は22日、中国が戦略資源と位置づけているレアアース(希土類)について、「中国南部における“イオン吸着型鉱床”の埋蔵量の評価方法に誤りがあった」とし、工業価値のないレアアースも評価対象に含まれていたことが分かったと伝えた。
記事は、工業価値のないレアアースも評価対象となっていたため、中国南部におけるイオン吸着型鉱床のレアアース埋蔵量が「過大に見積もられていた」と伝えた。
さらに、中国国有資源大手の中国五砿集団の王炯輝総裁補佐が21日、「有効な保護措置を取らなければ、中国南部のイオン吸着型鉱床から採掘される重希土類は10-20年で枯渇してしまう」と述べたことを紹介した。
続けて、王総裁補佐の話として、中国南部のイオン吸着型鉱床から生産されるレアアースは世界のレアアース生産量のうち30%を占めるとする一方、盗掘が相次いでいるため「大量の資源が探査前に採掘され尽くしている」と紹介した。
中国南部にあるイオン吸着型鉱床の年間採掘量は1万7900トンまでと定められているものの、実際の採掘量は約7万トンにのぼると指摘。盗掘の場合、レアアースの効率的な分離や環境への配慮がなされていないとする一方、「莫大な利益が見込めることから、盗掘されたレアアースを分離・生産する産業チェーンも存在している」と紹介。レアアースの価格を合理的な水準に維持するためには、盗掘および違法な産業チェーンを厳しく取り締まることが求められると論じた。
イオン吸着型鉱床はレアアースを含む花崗岩が粘土層になった鉱床で世界的にも存在する地域が限られているといわれている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの大智慧阿思達克通訊社は22日、中国が戦略資源と位置づけているレアアース(希土類)について、「中国南部におけるイオン吸着型鉱床の埋蔵量の評価方法に誤りがあった」とし、工業価値のないレアアースも評価対象に含まれていたことが分かったと伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-10-23 13:15