世界のレアアース市場 「中国主導」持続は困難か=中国メディア

英紙フィナンシャル・タイムズはこのほど、米国防総省の元顧問の発言を引用し、レアアース(希土類)資源は利用効率の向上や、中国以外の供給国の開拓が進んでいるとし、中国が今後もレアアース市場の主導権を握り続けることは難しいとの見方を示した。騰訊財経が21日付で報じた。
先進技術に必要不可欠な物質であるレアアースについて、記事は「2010年まで中国が世界のレアアースの97%を供給していた」と紹介する一方、同年に中国がレアアースの輸出を制限したことでレアアース価格が急騰し、レアアースを採掘する企業の株価も高騰したと指摘。
一方、テキサス大学のエコノミストであるユージーン・ゴルツ氏の報告を引用し、レアアース価格の急騰によって「中国以外の国では、レアアース採掘企業に多くの資金が集まった」と指摘した。
また、中国以外の国ではランタンやプラセオジムといった軽希土類が主に採掘されているとし、ジスプロシウムなどの重希土類の供給は少ないとする一方、「中国以外の国でのレアアース生産能力は向上を続けており、採算が合うようであれば中国以外の国でも重希土類の採掘・生産が進む可能性もある」と論じた。
さらに記事は、フィナンシャル・タイムズが「レアアースを消費する側も消費量削減に向けた方法を追求している」と指摘したことを紹介。その一例としてジスプロシウムは電気自動車などでも多く使用されているが、それ以外の用途で使用量を削減することができるようになったと伝え、代替供給国の開拓や消費量削減が進むことで中国のレアアース市場における発言権も縮小する可能性があると示唆したことを伝えた。(編集担当:村山健二)
英紙フィナンシャル・タイムズはこのほど、米国防総省の元顧問の発言を引用し、レアアース(希土類)資源は利用効率の向上や、中国以外の供給国の開拓が進んでいるとし、中国が今後もレアアース市場の主導権を握り続けることは難しいとの見方を示した。騰訊財経が21日付で報じた。
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2014-10-23 13:30