[ベトナム株]三菱重工、民間航空機生産子会社の新工場が稼働

  三菱重工業株式会社(東京都港区)は22日、同社100%出資の民間航空機生産会社MHIアエロスペース・ベトナム(Aerospace Vietnam Co., Ltd.:MHIVA)がハノイ市タンロン工業団地に建設していた新工場を竣工し、操業を開始したと発表した。同工場では米国ボーイング社の大型旅客機B777型機向け乗降扉を生産する。また、MHIVAはこのほど、同じくボーイング社の小型旅客機B737型機向けインボードフラップ(航空機の揚力を増大させるための装置)で、累計1000機目の出荷を達成した。   22日に開催された竣工式には、在ベトナム日本大使館の永井克郎公使をはじめ、在ベトナム米国大使館のマーク・ランバート臨時首席公使、計画投資省海外投資局のドー・ニャット・ホアン局長、ボーイング東南アジアのスキップ・ボイス社長ら多数の来賓が出席した。   新工場は、2009年に竣工したMHIVA本社工場(建屋面積4500m2)を増築したもので、建屋面積は6500m2となっている。三菱重工業の名古屋航空宇宙システム製作所から生産を移管し、初期段階ではB777型機の乗降扉の構造組立作業のみを行い、引き続き艤装(ぎそう)組立作業を含む全組立工程をMHIVA単独で担っていく計画だ。   B777型機シリーズは、1994年の初飛行以来1200機余りが生産されている。三菱重工業は同機の開発・量産におけるリスクシェアリングパートナーとして、乗降扉のほか後部胴体を担当している。   一方、B737型機向けインボードフラップの生産は2009年から手掛けているもので、当初は一部の組立作業から取り組み、作業工程を順次拡大。現在は全組立工程の作業を担っており、このほど出荷累計1000機を突破した。   MHIVAは、競争力強化のための効率的なサプライチェーン構築を目指す取り組みの1つとして2007年に設立されたもの。三菱重工業は、ボーイング社の中型旅客機B787型機向け複合材主翼の生産や、ロールアウトを行った国産初のジェット旅客機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)型機の生産、B777型機の後継機であるB777X型機の開発・量産参画など、大型プロジェクトを多数推進し、生産体制整備と能力拡大に取り組んでいる。今後、ボーイング社の支援のもと、MHIVAと国内拠点を連携させ、民間航空機事業の更なる発展をはかっていく方針だ。(情報提供:VERAC)
三菱重工業株式会社(東京都港区)は22日、同社100%出資の民間航空機生産会社MHIアエロスペース・ベトナム(Aerospace Vietnam Co., Ltd.:MHIVA)がハノイ市タンロン工業団地に建設していた新工場を竣工し、操業を開始したと発表した。同工場では米国ボーイング社の大型旅客機B777型機向け乗降扉を生産する。また、MHIVAはこのほど、同じくボーイング社の小型旅客機B737型機向けインボードフラップ(航空機の揚力を増大させるための装置)で、累計1000機目の出荷を達成した。
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2014-10-23 17:45