中国の高速鉄道輸出、米国に攻勢かける=中国メディア

 中国メディア・第一財経済日報は23日、中国の鉄道車両メーカー・中国南車が米国カリフォルニア州の高速鉄道建設への入札意向書を提出したと報じた。  記事は、同州の高速鉄道プロジェクトにおいて、時速320キロメートルの高速列車95編成が必要であると紹介。中国国内の鉄道業界関係者が「今月29日に政府・商務部率いる代表団が訪米し、同州高速鉄道プロジェクトについて公式に推薦と技術的検討を実施する」と語ったと伝えた。同州側は中国によるプロジェクトへの投資を希望しており、米メディアによると昨年4月には同州知事が中国鉄道当局関係者とプロジェクトの討論を行ったという。  同州では1980年代からサンフランシスコとロサンゼルスを結ぶ高速鉄道構想を持っていたが、資金難により約30年間棚上げ状態となっていた。それが動き出したのは2006年以降のことで、当時同州知事だったシュワルツェネッガー氏がプロジェクトの支援者を探すべく中国、日本、韓国の高速鉄道に試乗したこともある。10年には中国南車がGEと高速列車を含む交通車両製造の合弁企業設立で合意したが、高速鉄道が環境破壊を招くという懸念があったため計画は今月15日に現地の裁判所が許可を下すまでまでとん挫していた。  高速鉄道建設プロジェクトはサクラメントからサンフランシスコ、シリコンバレーを通ってロサンゼルス、サンディエゴへと続く。全24駅が設けられる予定で、2029年の開通後にはサンフランシスコ―ロサンゼルス間が現行の9時間よりはるかに短い3時間足らずで結ばれることになる。  記事は、このプロジェクトには日本や欧州からも関連メーカーが競争に参加することになると予測した。また、中国南車を含む中国の企業連合体が先日、メキシコの高速鉄道プロジェクトで唯一の入札者となったことも紹介、実際に受注すれば時速300キロメートルの中国製高速鉄道列車が初めて国外に出ることになると併せて伝えた。(編集担当:今関忠馬)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
中国メディア・第一財経済日報は23日、中国の鉄道車両メーカー・中国南車が米国カリフォルニア州の高速鉄道建設への入札意向書を提出したと報じた。(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)
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2014-10-23 23:15