ティムコは8月安値まで下押すことなく下値切り上げ、収益改善期待でボックス上放れを目指す展開

  フィッシング用品やアウトドア用品のティムコ <7501> (JQS)の株価は、9月24日600円から全般地合い悪化も影響して10月17日555円まで調整した。しかし22日には571円まで戻している。大勢は540円~600円近辺でのボックス展開だったが、8月安値529円まで下押すことなく反発して下値を切り上げた形であり、収益改善期待でボックス上放れを目指す展開だろう。   フィッシング用品やアウトドア用品の企画・開発・販売を展開し、アウトドア衣料ブランド「フォックスファイヤー」の商品力強化や、直営店舗「フォックスファイヤーストア」の収益力向上に取り組んでいる。20年東京夏季五輪開催に向けて登山・アウトドア・スポーツ関連の需要盛り上がりが追い風だ。   10月3日に発表した今期(14年11月期)第3四半期累計(12月~8月)の業績(非連結)は売上高が前年同期比3.0%増の21億37百万円、営業利益が19百万円の赤字(前年同期は51百万円の赤字)、経常利益が12百万円の赤字(同45百万円の赤字)、純利益が21百万円の赤字(同35百万円の赤字)だった。   全体として消費増税や天候不順の影響などで厳しい事業環境だったが、新製品投入など積極的な営業活動の成果で増収だった。利益面では円安進行による輸入コスト上昇や一部在庫品の値下げ販売の影響があったが、増収効果などで吸収し、前年同期に比べて営業赤字が縮小した。セグメント別の売上高はフィッシング事業が同1.6%増の7億93百万円、アウトドア事業が同3.6%増の13億31百万円、その他事業が同26.9%増の13百万円だった。アウトドア事業では防虫機能を備えた「スコーロン」製品が注目されたようだ。   通期の業績(非連結)見通しは、前回予想(1月17日公表)を据え置いて売上高が前期比1.2%増の28億90百万円、そして営業利益が42百万円の黒字(前期は11百万円の赤字)、経常利益が43百万円の黒字(同2百万円の赤字)、純利益が28百万円の黒字(同16百万円の赤字)、配当予想が前期と同額の年間12円(期末一括)としている。通期ベースでも増収効果で収益改善が期待される。   株価の動きを見ると、9月24日に600円を付けて1月の年初来高値に面合わせる場面があったが、全般地合い悪化も影響して10月17日の555円まで調整した。しかし10月22日には571円まで戻して切り返しの動きを強めている。短期調整が一巡して今期の営業黒字化見通しを再評価する動きだろう。   10月23日の終値569円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS9円95銭で算出)は57倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は2.1%近辺、そして前期実績PBR(前期実績のBPS2358円41銭で算出)は0.2倍近辺である。   日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線回復の動きを強めている。また週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して13週移動平均線を回復した。大勢は540円~600円近辺でのボックス展開だったが、8月安値529円まで下押すことなく反発して下値を切り上げた形であり、収益改善期待でボックス上放れを目指す展開だろう。低PBRも支援材料だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
フィッシング用品やアウトドア用品のティムコ<7501>(JQS)の株価は、9月24日600円から全般地合い悪化も影響して10月17日555円まで調整した。
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2014-10-24 09:00