「AIIB」参加を見送った日本 米国の圧力か=中国メディア

 アジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を表明していた21カ国の代表が24日、北京市に集まり、AIIBの設立で覚書を交わした。中国メディアの新華社は25日、「まもなく設立されるAIIBは米国を焦らせる存在」などと伝えた。  記事は、「欧米諸国はAIIBについて、世界銀行やアジア開発銀行に対抗する存在と報じている」と紹介。一方、別の見方として「世界銀行やアジア開発銀行に対抗することが目的ではなく、世界銀行やアジア開発銀行だけでは対応しきれないアジアの投資ニーズを満たすための存在」などの報道も存在すると指摘。  さらに2014年から2020年までにアジアではインフラ建設に向けて約8兆米ドル(約863兆円)の資金需要が生まれるとする一方、世界銀行のジム・ヨン・キム総裁はAIIBの設立を歓迎するとの見方を示したうえで、「世界銀行はAIIBとも協力していきたい」との方針を示していると伝えた。  一方で記事は、「米国政府はさまざまな理由を持ちだしたうえで、アジアの同盟国に対してAIIBへの参加を拒否するよう要求していた」と伝えた。  さらに、その理由として「米国が主導する世界銀行やアジア開発銀行にとってAIIBが対抗する存在になること」および「インフラ建設時における環境保護基準が低下する可能性があること」を挙げる一方で、「米国側の理由はアジア人からすれば極めて偽善的」とし、西側諸国が主導する国際金融機構が生み出した環境汚染は新興国がもたらした汚染よりはるかに多いと主張した。  また記事は、米国の盟友国である日本はAIIBの参加を”拒絶”していると紹介する一方、日本の英字紙・ジャパンタイムズが「日本政府はAIIBの参加を検討すべき」と報じたと紹介し、「日本でも自国のAIIB参加を呼びかける声がある」などと報じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
アジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を表明していた21カ国の代表が24日、北京市に集まり、AIIBの設立で覚書を交わした。中国メディアの新華社は25日、「まもなく設立されるAIIBは米国を焦らせる存在」などと伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-10-27 19:15