【為替本日の注目点】FOMC変更は見送りか、ドル円上値の重い展開
NY市場
ドル円は値幅も伸びず小動き。住宅関連指標が予想を下回ったためドル売りが進み107円61銭まで売られたが、日米ともに政策会合を控えていることからドル売りも続かず107円80-85銭レベルで引ける。ユーロドルは東京時間に1.27台前半までユーロ高が進んだが、ドイツのIFO景況指数が予想を下回ったことで1.2675まで売られたが、その後は買戻しが優勢となり1.27手前まで戻す。
株式市場は高安まちまち。FOMC声明文の内容を巡って市場では意見が分かれており、株式市場も積極的な動きは手控えられる。ダウは小幅高だったが、S&P500は2ポイント安。債券相場も小動きで、引け値は先週末からほぼ変わらず。金は反落し、原油は続落。
9月中古住宅販売成約指数 → +0.3%
ドル/円 107.61~ 107.90
ユーロ/ドル 1.2675 ~ 1.2723
ユーロ/円 136.65 ~ 137.05
NYダウ +12.53 → 16,817.94ドル
GOLD -2.50 → 1,229.30ドル
WTI -0.01 → 81.00ドル
米10年国債 -0.002 → 2.258%
本日の注目イベント
中 中国 9月工業生産
米 9月耐久財受注
米 8月ケースシラー住宅価格指数
米 10月消費者信頼感指数
米 10月リッチモンド連銀製造業指数
米 決算発表 →フェイスブック、ファイザー
今週は日米ともに重要な政策会合を控えていることから、為替だけではなく、株式、債券も含め金融市場全般が小動きで、積極的な取り引きは見れない展開でした。ドル円は中古住宅販売成約指数が市場予想を下回ったことで、ドル売りが勝る場面もありましたが、普段はほとんど値動きに影響を与えないこのような指標に反応することが、市場の材料不足を物語っています。
ユーロドルもドイツの9月IFO景況指数が予想より悪化していたためユーロ売りが優勢となりましたが、短期的なテクニカルでは上昇を示唆していることもあり、下落も限定的でした。ユーロドルは1.2725近辺で一旦は上昇を抑えられましたが、ここは200日線(1時間足)が意識されるレベルでした。
明日のFOMCの声明文に注目が集まってます。米大手メディアは今回のFOMCで、「相当な期間」という文言が外され、よりはっきりとした言い回しになるとの見方や、「そのうち」といった言い回しになるといった見方を報じています。個人的には、今月15日のような株価の急落や、エボラ出血熱のような新たなリスクが発生していなければ、上記文言が外される可能性が高かったと思いますが、足元の状況ではその可能性は低下しているように思います。
今回のFOMCはイエレン議長の記者会見がないことも、その可能性を低くしていると思われますが、12月にも最後のFOMCがあります。そこでは記者会見も予定されていることから、今回の声明文での変更は見送られ、今後2ヵ月の金融市場の動きを見極めた上で変更するのではないかと予想しています。市場の動きは依然として不安定な状況で、声明文だけで変更内容を公表するリスクは低くないはずです。
ドル円はさすがに昨日から値動きが緩慢です。108円を挟んだ動きに終始していますが、今日はどちらかと言えば上値の重い展開を予想します。幸いにして、昨日羽田空港で発熱の症状があった男性は、エボラ出血熱の検査で陰性だったことが判明しました。もしこれが陽性だったら、今日の株式市場は混乱していたかもしれません。
今日のマーケットは、基本的には昨日と同じように大きな値動きはないと思われますが、株価が大きく下落するようだと、107円の半ばを試す可能性があるかもしれません。昨日のNYで試した107円61銭近辺は「1時間足」の雲の下限で下落を止められた形になっています。ここを明確に下抜けするようだと、107円50銭以下を試すことも考えられますが、それでも全体的に見れば方向感が見極めにくい状況です。予想レンジは107円40銭~108円20銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
ドル円は値幅も伸びず小動き。住宅関連指標が予想を下回ったためドル売りが進み107円61銭まで売られたが、日米ともに政策会合を控えていることからドル売りも続かず107円80-85銭レベルで引ける。ユーロドルは東京時間に1.27台前半までユーロ高が進んだが、ドイツのIFO景況指数が予想を下回ったことで1.2675まで売られたが、その後は買戻しが優勢となり1.27手前まで戻す。
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2014-10-28 09:30