中国の自動車メーカー 生産拡大は「需要」に見合っているか=中国メディア

中国メディアの中国経済網は10月28日、世界最大の自動車市場である中国において、供給が需要に追いつかず、生産能力を拡大する自動車メーカーがあるとする一方、「販売台数が急減しているにもかかわらず生産拡大のため新しい工場を建設しているメーカーもある」とし、一部の中国自動車メーカーの“盲目的”な生産拡大に警鐘を鳴らした。
記事は、神龍汽車や東風日産など中国の自動車メーカーが需要拡大を受けて生産能力を増強させていると紹介する一方、奇瑞汽車は15年の推定販売台数40万台にもかかわらず、生産台数を200万台にまで拡大する方針であると紹介。さらに吉利汽車も15年の推定販売台数が73万台に対して、200万台を生産する計画だと伝えた。
続けて、中国の自動車メーカーは販売台数の減少に直面しながらも生産能力を拡大させていることから、工場の稼働率が低下していると指摘。さらに、中国の自動車市場の成長を上回るスピードで生産能力の拡大が行われれば需給のバランスが大きく崩れることになると伝えた。
また記事は、東風日産のように生産能力の拡大は市場の需要に基づいて行うべきだと指摘し、自動車アナリストの張志勇氏の発言を引用し、「自動車メーカーの生産能力は市場における競争力や、ポジショニング、価格戦略、製品戦略など総合的な観点に基づくべき」と論じた。
続けて、14年6月に自動車の在庫が積み上がり、自動車ディーラーが在庫をさばくために新車の納入を拒絶する事案が相次いだことを紹介する一方、「自動車ディーラーが苦境に直面しても、中国の自動車メーカーの生産拡大に向けた熱意は冷めなかった」と指摘。張志勇氏の発言として、「中国自動車メーカーらは市場での競争において、生産能力というスタートラインで他社に負ける訳にはいかないと考えているようだ」と伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディアの中国経済網は10月28日、世界最大の自動車市場である中国において、供給が需要に追いつかず、生産能力を拡大する自動車メーカーがあるとする一方、「販売台数が急減しているにもかかわらず生産拡大のため新しい工場を建設しているメーカーもある」とし、一部の中国自動車メーカーの盲目的な生産拡大に警鐘を鳴らした。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-10-29 12:30