中国のレアアース輸出 当局が「政策と管理」の見直しへ=中国メディア

中国メディア・第一財経日報は10月29日、レアアース輸出をめぐる状況の変化に対応すべく、中国政府の工業情報部が新たな関連政策や管理措置を実施する見込みであると報じた。
記事は、具体的な措置としてレアメタル管理条例の早期発表、レアアース管理方法などの改訂、レアアース製品のトレーサビリティ制度構築、南部のイオン吸着型レアアースの資源税引き上げを挙げた。また、違法生産への取り締まりなども引き続き実施すると伝えた。
その背景として、今年8月7日にWTOが日米欧によるレアアース関連製品の提訴に対する報告を発表、中国による輸出関税、輸出量割り当て措置がWTOルールに反しているとの結論を出したことを紹介。
また、中国レアアース業界組合からは「レアアース輸出割り当てを撤廃すれば、業界管理がさらに難しくなる」との声が出たほか、中国国内証券会社のリポートも「2015年第1四半期は中国レアアース業界にとってカギとなる時期。輸出量が増えて価格が下落する局面を防ぐため、国による業界の整備が待ったなしの状態だ」と分析したことを伝えた。
そして、工業情報部も「WTO裁定を受けて輸出量を調整すれば、市場にダメージが及ぶ。来年の第1四半期が困難な時期となる」との判断を下したとした。
記事は、同部が一定の検討期間を経たうえで、違法行為に対する特別取り締まりの実施、大型レアアース企業グループの創立、レアアース資源総合利用の規範化を行うとともに、政策法規面でも速やかに関連する“管理措置”を修正することを決定したと伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・第一財経日報は10月29日、レアアース輸出をめぐる状況の変化に対応すべく、中国政府・工業情報部が新たな関連政策や管理措置を実施する見込みであると報じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-10-29 21:00