中国の対外投資が世界の構図を塗り替える=中国メディア

 中国メディア・BWCHINESE中文網は10月29日、「メイド・イン・チャイナ」に続き、中国による国外投資の成長が世界経済の構図を塗り替えるとする評論記事を掲載した。  記事は、中国政府の商務部が先日発表したデータから、今年の中国の対外投資金額が国外からの対中投資金額を上回り、史上初めて「資本輸出国」になる可能性が高いと紹介。この役割の変化は歴史的に大きな意味を持つとした。  そして、「メイド・イン・チャイナ」が世界の人的、物的ニーズを変化させたのに加えて、さらには中国資本が世界の金融や貿易の構図を再編する可能性が極めて高いと予測した。  一方、現状として、中国の経済規模、多くの中国企業が持つ世界的な影響、中国の貿易上での地位に比べて、中国による対外投資や中国経済全体の影響力がまったく釣り合っていないと指摘。GDPに対する対外投資額の比率が世界平均の33%、発展途上国の17.4%をはるかに下回る6.6%に留まっていることなどを紹介した。  そして、中国資本がいまだ世界の経済構図を動かすほどの力を持っていないと同時に、中国企業の国際化も依然として低レベルな状態にあると指摘。中国資本の90%が世界からではなく、中国国内から利益をあげていることがデータから浮き彫りになっているとした。  記事は、国の経済の影響力でもっとも重要なのは製品をどれだけ輸出したかではなく、資本をどれだけ世界に輸出したかであり、これらの資本によって世界経済のルールや貿易構図に深く影響を与えるのだと説明。中国資本と中国企業を世界に送り出すことで、中国を経済大国から「経済強国」へと成長させることが極めて重要だとした。  そのなかで、日本が1990年代のバブル崩壊後20年間も経済が停滞している一方で国民の収入が下がらないとし、その理由が「世界でもっとも多い“1人あたりの海外投資額”を有していた」ことにあると分析。中国も日本の「投資立国」の成功戦略を参考にすべきであると論じた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中国メディア・BWCHINESE中文網は10月29日、「メイド・イン・チャイナ」に続き、中国による国外投資の成長が世界経済のの構図を塗り替えるとする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-10-29 22:15