SBIホールディングス、15年3月期上半期は営業利益で過去最高益を更新

 SBIホールディングス <8473> は2014年10月30日、15年3月期の第2四半期決算を発表した。連結の営業収益(売上高)は1133億3百万円(前年同期比11.6%減)だったが、営業利益は349億15百万円(同1.3%増)と、上半期の営業利益としては過去最高益を更新した。今第2四半期(7-9月)が第1四半期(4-6月)日で営業収益55.1%増、営業利益で472.1%増と大幅に伸びたことが要因。また、15年3月期の年間配当は、創業15周年の記念配当(1株当たり5円)を含めて前期比5円増となる1株当たり25円を予定していることを発表した。  15年3月期上半期の事業セグメント別の業績は、金融サービス事業が銀行事業や保険事業の順調な拡大によって営業収益が前年同期比16.1%増、税引前利益は同106.2%増を達成した。SBI証券は1日平均の個人株式委託売買代金が前年同期比35%下落したことなどによって、税引前利益は前年同期比10%減になった。  アセットマネジメント事業では保有上場銘柄の期末株価の水準によって業績が大きく左右され、上半期の営業収益は49.6%減、税引前利益は5億57百万円の赤字になった(前年同期は182億5百万円の黒字)。ただ、2013年3月に連結子会社化したSBI貯蓄銀行の業績は好調を持続。SBI貯蓄銀行の営業利益は前年同期比236.7%増の79億33百万円を計上した。なお、投資先企業のIPO・M&Aは15年3月期に16件を予想し、これは14年3月期の12件を大幅に上回る見通し。  バイオ関連事業は、ALA関連事業の売り上げ拡大をめざし、国内でのプロモーションを強化している関係で経費が拡大。上半期の税引前利益は17億51百万円の赤字と前年同期の7億48百万円の赤字から、赤字幅が拡大した。  今後の経営方針として、「重複する事業は原則として一本化を進め、今後も連結子会社となっている投資先企業のEXIT等、選択と集中を推進する」としている。「ノンコア事業の売却、株式公開、グループ内組織再編を徹底的に進め、キャッシュフローの極大化を図る」ということが大方針として示され、「まずはROE(自己資本利益率)10%を達成する」という。今上半期のROEは7.6%で14年3月期(通期)の6.8%から向上している。  また、アジアを中心に行っている国際的な提携パートナーの拡充によって、海外金融サービス事業の深化を、引き続き進めている。9月16日にはイスラエルの大手ベンチャーキャピタルである「Vertex Venture Capital」と戦略的提携を締結。また、中国国内でのオンライン金融サービスの共同展開を計画している陸家嘴集団、新希望集団との提携関係も順調に進展しているとした。さらに、連結子会社のモーニングスターがインドネシアでの投信評価事業、投資助言サービスの提供をめざして現地で金融・IT事業を展開するコルフィナグループの関連会社PT.Anugrah Surya Semestaと合弁会社を設立することで合意している。  さらに、バイオ事業では、中国やアラブ首長国連邦においてALA関連商品の販売に向けた準備を着実に進展。がんや神経性疾患など様々な対象疾患でのALAを用いた効果に関する研究が進展していることと合わせて、健康食品などの分野でも世界各国に販路を求めていく戦略を進めている。(編集担当:徳永浩)
SBIホールディングスは2014年10月30日、15年3月期の第2四半期決算の営業収益(売上高)は1133億3百万円(前年同期比11.6%減)だったが、営業利益は349億15百万円(同1.3%増)と、上半期の営業利益としては過去最高益を更新した。
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2014-10-31 11:00