【為替本日の注目点】円売り加速ドル円一時114円台、日経動向注目
NY市場
予想外の追加緩和の決定にドル円は先週末の東京時間、109円35銭近辺からほぼ一直線に上昇。昨日のNYでは114円台前半までドル高が進行。ユーロドルもドル高の流れに、一時は節目の1.25台を割り込み、昨日のアジア市場では1.2444近辺までユーロ安が進行。ただその後はユーロ円の買いなどから再び1.25台を挟む展開に。ユーロ円は142円台前半まで買われる。
株式市場は日銀の追加緩和を好感し前日は史上最高値を更新したが、昨日は中間選挙の結果を前に利益確定の売りに押される。ダウは24ドル下落。債券相場は続落。日銀の追加緩和により世界的に株価が上昇したことを受け、安全資産の債券が売られた。長期金利は2.34%台まで上昇。ドル大幅高の影響から金は4日続落。原油も反落し78ドル台に。
10月ISM製造業景況指数 → 59.0
ドル/円 113.65~ 114.21
ユーロ/ドル 1.2471 ~ 1.2510
ユーロ/円 141.90 ~ 142.31
NYダウ -24.28 → 17,366.24ドル
GOLD -1.80 → 1,169.80ドル
WTI -1.76 → 78.78ドル
米10年国債 +0.014 → 2.344%
本日の注目イベント
豪 RBAキャッシュターゲット
豪 豪9月貿易収支
英 英1月建設業PMI
欧 ユーロ圏9月生産者物価指数
米 9月貿易収支
米 中間選挙
先週末の日銀の追加緩和の実施は市場に大きな驚きを与えました。現在行われている国債の買い入れ額を年間で30兆円積み増し、その他にもETFやREITの買い入れ額を最大3倍程度に増額。2015年末のマネタリーベースを350兆円まで増やそうというものです。加えて、この日にはGPIFの運用見直しの発表も予定されていました。黒田総裁は記者会見で否定はしていましたが、このタイミングで一気に量的緩和の拡大とリスク資産への資金配分で、政策実施の「効果」を最大限にしたかったのだと思われます。
総裁はまた「デフレ脱却の正念場」との認識を持っていることも明らかにしています。2年程度で2%の物価上昇目標も、直近では1%程度まで低下してきており、来年4月が異次元の緩和策を実施してから2年にあたります。このままでは振り上げた刀を下ろさなければならない状況となり、いわば「背水の陣」で臨んできたと考えられます。
ドル円は先週末に、109円台前半から一気に112円台半ばまで上昇し、東京市場が休場だった昨日はさらに113円台、そしてNYでは114円20銭程度まで「円安」が進んできました。円安へのスピードが速いのは気になりますが、それは今回の政策変更のインパクトの大きさを物語っていると言えます。
連休開けの本日の東京市場では、先ず日経平均株価の動向が最大の注目ポイントです。シカゴ先物市場では1万7300円台まで買われており、単純計算では先週末の東京の引け値より900円程上昇することなります。株高はドル高につながり易いことから、どこまでドル円に影響を及ぼすかが注目されます。
昨日のNY市場で114円台を記録したことで、大方の予想であった今年の円の最安値「115円」に近づいてきました。おそらく、今後さらに円安が進み「115円台」をテストすることになろうかと思いますが、達成感」という、余り明確でもない材料が市場に台頭してくることも考えられます。これは今年1月の105円台後達成でも、さらに10月の110円台達成後でも経験していることです。本日のレンジは113円~115円とややワイドに予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
予想外の追加緩和の決定にドル円は先週末の東京時間、109円35銭近辺からほぼ一直線に上昇。昨日のNYでは114円台前半までドル高が進行。ユーロドルもドル高の流れに、一時は節目の1.25台を割り込み、昨日のアジア市場では1.2444近辺までユーロ安が進行。ただその後はユーロ円の買いなどから再び1.25台を挟む展開に。ユーロ円は142円台前半まで買われる。
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2014-11-04 09:30