セキドは過熱感解消して再動意のタイミング、収益改善基調を評価
ファッション専門店のセキド <9878> (東2)の株価は、動意付いた昨年11月高値から一旦反落したが、足元では過熱感が解消して調整一巡感を強めている。収益改善基調を評価する流れに変化はなく、再動意のタイミングだろう。
海外ブランド品やオリジナルブランド品を扱うファッション専門店「GINZA LoveLove(ギンザ・ラブラブ)」を直営で展開し、ネット通販についてはストリーム <3071> と業務提携している。12年10月に家電の店舗販売事業から撤退し、ファッション専門店事業に経営資源を集中して収益改善を進めている。
中期的な成長戦略として「GINZA LoveLove」のブランディング戦略を推進し、商品面では高額の海外ブランド品、中・低価格帯のオリジナルブランド品、アウトレットブランド品の品揃え、ネット通販では富裕層向けに重点を置いた品揃えを強化している。さらに販売面では新規出店と既存店リニューアル、チラシを一新した販促強化、利益面では滞留在庫の削減や機会ロスの低減などに取り組んでいる。新業態店舗や海外向け卸売業態の展開なども検討するようだ。
12月27日に発表した今期(14年2月期)第3四半期累計(2月21日~11月20日)の業績(非連結)は売上高が前年同期比23.9%減の82億36百万円、営業利益が2億48百万円の赤字(前年同期は4億55百万円の赤字)、経常利益が2億39百万円の赤字(同4億40百万円の赤字)、純利益が1億85百万円の赤字(同9億45百万円の赤字)だった。新規出店(3店舗)と既存店リニューアルOPEN(8店舗)、既存店での販促強化、ネット通販の強化などの効果に加えて、滞留期間短縮による商品在庫の鮮度アップ、売れ筋在庫の品切れによる機会ロス低減への取り組みも寄与して、営業損益が改善した。13年11月時点の店舗数は24店舗となった。
通期の見通しは前回予想(9月30日に営業利益を減額、経常利益と純利益を増額)を据え置いて売上高が前期比17.7%減の123億円、営業利益が93百万円(前期は2億88百万円の赤字)、経常利益が1億06百万円(同2億80百万円の赤字)、純利益が1億51百万円(同12億83百万円の赤字)の黒字化としている。高額消費の好調も追い風となり、海外ブランド品や好採算のオリジナルブランド「ポメランジェ」の販売が好調に推移する。
第3四半期累計では営業赤字が残ったが、クリスマス・年末年始商戦で第4四半期(12月~2月)の売上構成比が高い収益構造であり、特にネガティブ要因とはならないだろう。通期で営業損益の黒字化を見込み、来期(15年2月期)はブランディング戦略強化の効果や、滞留在庫削減の効果などで営業損益が一段と改善するだろう。
株価の動きを見ると、動意付いた昨年11月高値164円から反落して急騰の反動調整局面となり、概ね120円~135円近辺で推移している。ただし下押す動きは見られず、足元では過熱感が解消して調整一巡感も強めている。収益改善基調を評価する流れに変化はないだろう。
1月14日の終値131円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想EPS10円65銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前期実績BPS253円58銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると従来の上値のフシ120円近辺が下値支持線となり始めた。さらに足元ではサポートラインの13週移動平均線が接近している。過熱感が解消して再動意のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ファッション専門店のセキド<9878>(東2)の株価は、動意付いた昨年11月高値から一旦反落したが、足元では過熱感が解消して調整一巡感を強めている。収益改善基調を評価する流れに変化はなく、再動意のタイミングだろう。
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2014-01-15 09:45